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「無言のカミングアウト」 著者: RX-8様 投稿日: [2006.10.08]


「最近運動不足で太り気味なんだよね。運動しなきゃ。」
翔はドライブをしながらそうつぶやいた。
絵里は、大学卒業後小学校の教師になって2年目の若手である。
翔とつきあい始めて1ヶ月。
週末にしか翔に会えないが、楽しいデートを重ねてきた。
「じゃあ、どこかでフィットネスクラブでも入る?私も運動したいし。」
「結構、入会金とかかかるんじゃない?俺、あんまり金ないし。」
「そうか・・・。どこかないかなあ。」
そうすると、区立の屋内プールの看板が見えてきた。
いつもは、気にもとめずに通り過ぎていたのだが、その日に限って二人の目にとまったのだった。
「ここにプールがあったんだ。ここならいいかも。」
「じゃあ、今度行こうよ。私、来週は水着も持ってくるから。」
「俺も、昔の荷物から水着を探さなきゃな。」
「翔さん、剣道部じゃなかったの?」
「いや高校の時の水着だよ。入ればいいけれど。」
「物持ちがいいのね。私なんか、高校のスクール水着なんてあったかな。どこにしまったんだろう。」
そんなとりとめのない話をしながら、今週も楽しいデートを過ごした。

次の週末、翔はいつもの真っ赤な車で絵里の家まで迎えに来た。
「やっほー!今週もお疲れだったね。」
絵里は輝きに満ちた笑顔で車のドアをあけた。
「どうしたのその袋?」
「えっ?プールに行く約束だったじゃない。いかない?」
「あっ!ごめん水着忘れちゃった。俺んちまで取りに帰ってもいい?」
「いいわよ。」
そうして、翔は心臓の鼓動の高まりを確かに聞き取りながら車を自分の家に向けて発進させた。

「ちょっと、まってて。すぐに取ってくる。」
翔はアパートの階段を駆け上っていった。
1分も経たないうちに駆け下りてきた。
翔の鼓動の高まりはさらに増していた。
というのも、翔には水泳に特別な思いがあった。
高校の時に、体育教師から配られた水着は、競泳用のビキニだった。
学年によって赤、緑、青に色分けされたASICSのビキニ。
今思えば一昔前の競泳用の水着が透ける水着で有名だった。
さらに、翔の学年は、赤だった。
女子生徒は同じ方の競泳水着で、赤い水着から浮かび上がる黒い模様に何ともいいがたい性的な感情を覚えた。

そんな昔の感情が今にも爆発しそうである。
翔は余計にアクセルを踏み、プールへ向かった。
「絵里は小学校の先生だから、プールの授業ってやってるの?」
「そうよ。2週間前がプール開きだったところよ。このところ日差しが強くて、日焼けがイヤなんだよね。困るのよ。」
「大変だね。生徒の前で泳いで見せたりするんだ。」
「一応教えなきゃね。あまり泳ぎは得意じゃないけど。」
そうこうするうちにプールの駐車場についた。

「一人一回500円か、結構安いじゃん。」
そういって、千円札を翔は管理人に差し出した。

「じゃあ、また後でね。」
絵里は、女子更衣室の扉を開けた。

翔も男子更衣室に入り、例の赤の水着に足を通した。
(やばっ、結構小さいな。ケツが半分見えてるよ。)
大学の時に鍛えたので、Sサイズのビキニでは翔のモノを覆いきれない。
それでも、絵里と一緒に来てしまった。このまま帰るわけにはいかない。
意を決してシャワールームを通り、プールのあるアリーナへ出た。

まだ、絵里は更衣室から出てきていなかった。

そのころ絵里も女子更衣室で格闘中だった。
いつも穿いているアンダーショーツを忘れてしまったのだった。
それでも、翔と来てしまった。このまま帰るわけにはいかない。

絵里は更衣室を出て、息をのんだ。
翔の後ろ姿だ。筋肉質の身体と小さなビキニ。なんと声をかけたらよいか。
「お待たせ。翔さん。」
翔は絵里のやわらかな声を聞き振り返った。
彼もまた息をのんだ
絵里の水着が競泳用のハイレグだったのだ。
鱗模様の浮かびあがる、紫の水着だった。
今では鱗模様はなくなり次世代の商品が発売されている。
絵里はまた、豊かな身体の持ち主だった。
肩ひもの脇から胸がこぼれそうになっている。
ハイレグの水着は絵里の腰骨まで切れ上がりつつも、何とか尻を覆い隠している。
「どうしたの?その水着。それを授業で使ってるの?」
「うんそうよ。大学のときに友達とおそろいにしたんだ。一緒に買いに行ったらこれが一番泳ぎやすいよって勧められて。」
「翔さんこそ・・・。」
そういって絵里は目を下へやった。
「高校の時のスクール水着がこれだったんだよ。」
「小さすぎない?」
「大学時代で、結構体重も増えたし小さく見えるけど。こんなもんだよ。」
二人とも平静を装って会話をしている。
「体操して水に入ろうよ。」
二人は屈伸を始めた。絵里の競泳水着がガマンできずに絵里の尻肉を露わにしてくれた。

二人とも平静を装って、1時間ばかり泳ぎ続けた。
翔に続いて絵里が泳いだ。
絵里の後に翔が続くこともあった。
どちらにしろ二人の胸の内には、性的感情がこみ上げてきていた。
「ちょっと休憩、はぁはぁ・・・。」
翔は水から顔を出した。絵里も続けて顔を出した。
「泳ぎ続けるって結構ハードだわ。はぁはぁ・・・。」
翔も絵里も我慢できないところまできていた。
公共の場である。
それでもお互い恐る恐る指を伸ばしていた。
先に届いたのは、絵里の指であった。
水の中なら、外から見えない。
そう信じて、絵里は翔のふくらみを人差し指でなぞった。
ASICSの文字がゆがんでいるのは、水の中だからではない。
ふくらみというより固い棒と化していた。
続いて翔の指も絵里に届いた。
紫の布は絵里の割れ目に食い込んでいた。
割れ目の中で少しだけ突き出ているところを見つけた。
押さえてみると、絵里は顔をかしげた。
息づかいも激しくなった。
「疲れた?絵里。そろそろあがろうか。」
「うん、そうだね。帰ろうか。」

翔は、シャワーを浴び、下着のビキニを穿いた。
固い棒は収まりきらないが、なんとかジーパンの中に収めた。
一方、絵里も、水着にシミのようなものを見つけてしまった。
新しくおろしたばかりのサーモンピンクのブラジャーとTバックの下着を身につけた。
白のミニスカートを穿き、キャミソールを身につけた。
肩まで伸びている髪を乾かし、化粧も普段より入念に整えた。
先に、翔は車へ戻り、クーラーを効かせていた。外気温が普段よりも暑く感じている。
「お待たせ。」
絵里も、車へ戻ってきた。
ドアが閉まると同時に、車の中で激しく唇を重ねた。





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