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「KS学園水泳部員共2ndseason」 著者: アクアピオン様 投稿日: [2017.05.07]

KS学園水泳部の新学期がスタートした。

プールに新入生が並んだ。今年から、スポーツ特待生の枠があり、女子も強力な選手が加入し、男女ともに充実している。
新入生の1人をみて、友華と佳奈は驚いた。目が合って、新入生が微笑んだ。葉月だった。
そして、月(ルナ)が、男子部員の1人に向かって小さく手を振っていた。

クラブが強化されたことで、水泳で実績のある教員が顧問になった。
上級生は選手レベルではないものの、去年の大会のビデオや泳いでいるフォームをチェックして、練習方針を考えていた。
月の泳ぎを見て、麻生に
「この子のフォームとタイムがまずもって悪いけどなあ」
「彼女家庭事情もあって、練習時間が少ないんですよ」
「去年の成績は悪くないじゃない。短い時間でもフォームは直せるわ。ことさらキックが弱い。いつもスパッツ水着なの?試合ならスピードアップのためにいいんだけど、練習で着てるから、下半身が落ちてるんじゃない。腰が浮いてもいいくらいよ。一度、ノーマルの水着に替えて練習しようか。もっと腰が落ちるんじゃない?体軸とキックの強化ね」

顧問が月に指示したが、そもそもノーマルタイプを持っていない。また月の家庭事情というのはシングルーマザーで、家事を手伝っているからで、金銭的余裕もない。
「新品のストックってないの?」
「クラブでは持ってないです。誰か余ってないか聞いてみます」
麻生は、友華と佳奈に持ちかけた。
「私じゃ話にならないよね」
「新品のままサイズが小さくなったのがありますよ。Mサイズですけど、2枚あったかな。あと去年つかってたのが1枚」
「身長的には小さいけど。でも・・・」小声で、「ボディまわりは大丈夫よね。出てるとこがちがうよね。あんたと」
「もう・・・また・・・。確かに。でもMだから。私はもう無理」
「身体まわりなら、ジャストサイズじゃない。それ持ってきてくれる?」

顧問から月に説明があった。
友華から水着を3枚渡された。うち二つにはタグがついている。
どうしよう・・・ハイレグが恥ずかしいから、スパッツにしてたのに。
「でも、これ、サイズが小さい」
「いつも身長で選ぶけど、ボディまわりで選んだほうがいいよ。いつもゴムに余裕があって、生地がたるんでるよ」
更衣室で、友華から渡された水着を身にまとった。
やっぱり・・・やだなあ、横はいいんだけど、私の身長だと縦が・・・腰骨でちゃうし、おしりも食い込んじゃう。
ウオータージーンの黒がベースで赤、グレーの切り返し。右胸には花びらのプリントがついていた。
両腕で前を隠すようにして、モジモジしながらプールにでてきた。佳奈と出くわして、
「かっこいいじゃない。すらっと背が高いんだから、そういうの着ればよかったのに」
「もう、これ。恥ずかしいよ」
「何言ってんのよ。いつも身体半分裸なんだから。大差ないでしょ」

友華から渡されたもう一つの水着を手に取った。
アシックス TLINER TYPEZERO ST の宇宙メドレーシリーズ。両胸にピンクのプリントがあった。おととしごろのモデルだ。
きれいなデザイン。まだこれのほうがいいかな。レッグカットも少しゆるいかな。
ボディ周りの生地が若干厚めなこともあって、月はこころ穏やかに練習をしていた。
が、一年生達の視線を浴び続けている。
数日して一年生達の視線に変化がでてきた。
月本人もそれが気になりだした。
「こっちのほうが気に入った?」
コースロープに友華がよりかかっていた。
「安心できるな。少し生地が厚いの?」
「お腹から下に水が流れやすいようになってるみたい。胸のところはやわらかくなってるでしょ」
「そおねえ・・・まあ、胸は、私・・・」
と言って見ていると、ピンクと白のプリント部分にハッキリと乳首が映っていた。
「うそ!ちょっとこれ」といって、両腕で胸を隠した。
「ここの生地はハイドロだったよね。淡色だから透けちゃったのか。盲点だったわ。また、きれいにその位置にくるとは」
「なんか男子の視線が多くなってきたと思ったら・・・。知ってたの!」
「予想しなかったわよ。別に普通のモデルよ。いいじゃない、それくらいみせてあげれば。みんな喜ぶんじゃない?」
「冗談じゃないわ!」
と言って月は胸を隠しながら、プールサイドに上がり、更衣室に走って行った。

今度は、去年、友華が使ってたパープルのnux。
しかし、この水着は、友華が中学生の時に買って、当時はあまり着てなかったものの、例の事件のあと、サイズが小さいのを無理して、2学期の間毎日使っていた。
使いこなされていて着るのは楽だったが、生地がつるつるして、光沢がある。それだけで、身体が露わになったように思った。
プールサイドに出て、すぐにプールに入った。泳ぎやすかったため、練習終わりまで着ていた。部室に帰って姿をみると、
うそ・・・これやっぱ生地が薄くなってた。透けてはなくても、乳首はぷつぷつまで浮き出てる。もうやだあ!

月は再び、ウオータージーンに戻した。しばらくで、チームオーダーしていたアシックスのAL27Sオリーブが納品された。
これもハイレグだなあ。まさかこの色、透けないよね。仕方がないや。

1年生男子は『月祭り』だった。練習はじめの日から、注目は月だった。
ロリ顔、高身長、貧乳にはまっていた。
「いいよなあ、月先輩。水着濡れる前でも小さな乳房に乳首がポチッてるよな」
「途中からハイレグになって、ピチピチで」
「乳首すけてたよな。よかった。幸せ」
「ええーっ、そうだったのか、どこ?」
「次に着たハイレグだよ、アシックスの。ピンクのとこだよ」
「見逃したー」
「紫の水着もよかったー。薄い生地で、なんか丸わかり」
「乳輪の形まで見えてたよ」
「おれなんか練習の途中に・・・」
「プールの中はやめてくれよ」
「カウパーはでちゃってるよ」
「しかしロリ顔いいよなあ。それにアンバランスな身長」
「貧乳だよ」
「そう、貧乳」
「貧乳は貴重だ、ステータスだ」
「俺たちは、貧乳だ!」
「言い過ぎだよ。先輩だぜ」1人醒めた一年生もいた。
しかし他の9人はみんな「月!」「月!」


僚太が練習を終えて、シャワールームに来たが
「新しいメンバーになってから、シャワーが混むなあ」
「シャワーの時間が長いんですよ。排水管がつまらなければいいんですけど・・・」
「・・・そういうことなの。何もここでなくても。月ちゃんファンが多いね」
「なんかイメージが新鮮なうちでないとだめだとか。自分以外みんな月先輩って」
「裕樹君は?女子部員は気にならない?キミだったらもう彼女いるかな」
「いませんよ。今までちゃんとつきあったことないです」
「そうなの?意外だねえ。イケメンで、水泳も抜群にうまいのに」
裕樹も女子部員を見てないわけではなかった。ただ、高身長はともかく、貧乳好きでもロリ好きでもなかった。そもそも・・・


月が帰り支度をして、部室から出てきた。
「あっ、裕ちゃん」
「月ちゃんと同じ学校にきちゃったよ。まさか部活も同じになるなんてね」
「水泳は天と地の差があるわ。何か部活はしないと、と思っただけでね。裕ちゃんと一緒になるとはね」
「それぞれのペースでやればいいんだよ。それより、他の一年生大変だよ。月フィーバーが起こってる」
「何でなのかなあ?去年、夏に友華が入ってきたときは、友華フィーバーだったよ。最近は佳奈もね。何で私なの?」
学校のことや、クラブのことで話し込んでいた。
「あっ、友華、お疲れ」
「月・・・知り合いなの?えっと・・・裕樹君だったっけ」
「いとこなのよ」
「先輩、よろしくお願いします。じゃあ失礼します」
友華が来るとさっさと帰っていった。

友華先輩ちょっと苦手なんだよな。ルックスと肉付きのいいバストとヒップはいい、というかタイプなんだよなあ。でもとっつきにくいというか・・・俺になびくタイプじゃないな。まずは学園生活だ。せっかくおふくろが入れてくれたんだ。

「あんたのいとこっていえば・・・」
「そう。彼もシングルマザーよ。一人っ子だけどね。成績奨励とスポーツ特待生の両方。よく頑張ってるわ」
「一年生がみんな注目してるわよ。まあイケメンよね。男子はあんたらしいし」
「なんでだろ?裕ちゃんは昔からメッチャもててるよ。女の子で不自由はしてないみたい」

友華は、美人ではあるが、表情が乏しく、話し口調がおとなしく、必要以上はしゃべらない。目線をあまり他人とあわさず、ツンとした表情のときが多い。性格が悪いということはない(佳奈はそう言うが)。
対して、佳奈と月は、良く笑顔をみせて、表情が変わる。社交的で、まわりによく話しかける。特に佳奈は、上目遣いで、柔らかな目線。撮影以降、メイクや髪型でおしゃれになり、垢抜けている。
友華は撮影後、佳奈のような洒落っ気もださず、2人が対照的なところが、それぞれの個性を引き立たせていた。部員達の印象に違いを与えていた。


バスルームにシャワーの音。
黒い競泳水着をまとって、小高く盛り上がった乳房に、シャワーがはじける。
「はあ・・・あん」
膝をたてて、壁にもたれて、少し太腿があいている。
濡れそぼった股間にはスジが入って、黒い生地に陰影がはっきりと映る。
シャワーが浴びせられる。
「いやあ、だめえ、ああん、いや・・・気持ちいい・・・はあ、はあ、あんっ!いっちゃう!」
天井を仰ぐように首を反り、口を開けたまま、喘いでいた。
ふう。感じちゃった。でも・・・こんなこと。なんか、身体が疼いてきて・・・。どうしてなんだろう。洗わなきゃ。
窮屈そうに水着を脱いだ。洗面器に湯をいれて、水着用の洗剤で、特に股間のぬめりを、洗ってすすぐ。もう一枚を普通に洗う。身体を洗い流して、脱衣場に水着を干した。
「葉月、入って大丈夫か?」
「いいよ、お兄ちゃん」
葉月には同じ学校に通う2歳上の兄がいた。兄はバスケットボール部のレギュラーだった。こちらもかなりの強豪だった。
「疲れたあ。最近はハードだよ。新入生は大量入部するし」
ユニホームやアンダーウエアを洗濯のため、大量に持ってきた。
「うちも規模は違うけど、結構増えたみたい。スポーツ特待生が多いみたいね」
「ふーん」と言って、干してあった葉月の競泳水着を触った。
「ちょっと!さわらないでよ。いやらしい」
「悪い、っていうか、今年2年生で水泳部から転部した奴が2人いるんだよ。なんでだかよくわかんないけど。そいつらがやたら女子部員の競泳水着がいいて語ってるらしくて。女に関心があるのはあたりまえだろうし、そりゃ水着姿が魅力だろうけど、のべつまくなしってのはどうなんだ。そんなにいいのかね、これ」
「だから!手に取らないでよ。見る側がどうかしらないけど、競技用のユニフォームよ。そりゃ、ちょっとエロいとこもあるかもしれないけど」
「今度見に行っていいか」
「バカ言わないでよ」
「まあそんなヒマないわ。練習中にほかのクラブの女子を覗いたなんてなったら、試合にでれねえや。部活はうまくいってるのか?」
「順調、順調」

葉月は自室に戻って、ベッドに倒れ込んだ。
なんかおかしいなあ。樹里さんの撮影があってからよね。あのとき、いたずらされた感じ。生理の裏の週になると、身体が疼いてくる。我慢できなくなっちゃう。別にエッチがしたいとかじゃない。でもとまらなくなってる。
葉月は、最初、自分の陰部、クリトリスを指で触ってみたが、痛みのほうが大きい。膣には怖くて指にいれられない。樹里にはやられたが、おしりなんかとんでもない。風呂でシャワーをあてたが、やっぱりいたい。樹里は何をしたのか。あのときは競泳水着を着ていた。練習後、洗うためにバスルームに持ち込んだ水着を着て触ると、少し感触が柔らかい。シャワーをあててみたら・・・
撮影があってからしばらくして、シャワーでの自慰を始めた。心地よい水流に調整して、やわらかく刺激をした。樹里がいたづらしたときは途中で終わったが、自分でやっていると最後までイってしまった。
終わったあとが空しいよう。あと4週で合宿なのに、危険日が重なったらまずいなあ。なんとかならないかなあ・・・


GWをむかえ、水泳部は合宿が行われた。
新入生が入って始めてで、親睦も兼ねつつ、地区大会への準備をしていた。
4月中に新入部員が決まった。1年生のレベルの高さに驚き、結局男子10名は変わらず、女子は6名となった。
それも経験者のみで、レベルの高い選手だった。ほぼ、JO、全中経験者となった。
合宿は、県大会、地方大会の開催されるプールで練習する長水路に対応するのも目的だ。


滞りなく合宿の最終日になり、やはり夜は大部屋でガールズトークとボーイズトーク。
一年生の女子部屋では・・・
「とんだヤリチンでね、100人斬りって言われてるの。スイミングスクールも部活も」
「葉月も食われちゃったの?」
「奴にだって、好みがあるの。しかもね、やるだけやって後腐れない相手を選ぶ嗅覚があるの。見事に遊びで終わる」
「いや~ん、狙われないかしら」
「私、お茶に2回誘ったけど、急いでる、忙しい、で全然」
「狙った獲物がいたら、もう手を出してるよ。この先わかんないけどね」
「私、狙われてもいいかも」
「だから、相手を選ぶって」
「狙われるとしたら友華先輩かな。奴のこれまでの餌食からすると。でも彼氏持ちには手出ししないな」
「俊先輩こなかったなあ」
「あの2人どうなんだろ。俊先輩はあんまり見ないし。友華先輩は・・・」
「苦手だなあ。美人だけど、なんかドライっていうか・・・お高くとまっている感じ」
「みんな苦手に思ってるみたい。佳奈先輩は明るくてかわいい感じよね」
「月先輩はおとなしくて、男子から人気あって、話したらいい人そうだった」
「葉月は、友華先輩と佳奈先輩のこと知ってたんでしょ?どうなの?」
「あんまり話したことはないよ。私も友華先輩はちょっと苦手かな」

一方男子部屋は・・・寝ていた
裕樹がとんでもないメニューを組んで、全員ボロボロだった。終わってからは陸トレ筋トレ。
部長と僚太が話していた。
「俊は不参加か・・・やっぱり、親とうまくいってないのかな?」
「費用をだしてもらえなかったそうです。お金の問題じゃないでしょうね。それと、今は黙ってて欲しいと言われたんですが、夏から短期留学するって。部の運営のこともあるので、部長にはお話しましたが、くれぐれも・・・」
「そうか。次期部長は僚太に頼むことになるな」


夜中の2時も過ぎようかというころ、女性用浴室の脱衣場に女子部員がこっそり入っていった。
服を脱いで、ごそごそと何かを身につけた。シャワーの音に混じって、吐息が聞こえた。
「はあ・・・うん!ああん・・・はあ、はあ」
声を押し殺しながら、膝立ちになって、太腿を開き、シャワーを下から股間にあてている競泳水着姿の葉月がいた。
ああ・・・こんなところで・・・我慢できないなんて。みんな疲れて寝ちゃったから大丈夫かな。早くすませなきゃ。

浴室の前を通りかかったら、水の流れる音がする・・・。
最後出るときに確認したはずなんだけどなあ。
友華が浴室の脱衣場に入っていった。
浴室は暗いのに、シャワーの音?それとなにか、女の子の吐息・・・声?
「ああん、いや・・・気持ちいい・・・はあ、はあ、あんっ!」
まさか!部員が・・・誰?
少しだけ引き戸を開けて覗くと、1人?激しい息づかいが。苦しんでる?!早く助けなきゃ!
友華が電気をつけると、シャワーヘッドを持った葉月がいた。
「あ、あれ?葉月ちゃん、大丈夫?水着着てるの?今・・・何・・・」

友華が部屋を出て戻ってこない。隣では、佳奈がいびきをたてて寝ている。
ちょっと神経質になってるかもしれない、あの事件以降。特に今回の合宿は、男女一つ屋根の下になる。
トイレに出ただけだと思うけど、ちょっと遅いかな。念のために・・・
麻生が部屋を出た。

も、もうだめだあ!よりによって友華先輩だ!こ、こんなこと・・・
シャワーヘッドが床に落ちて、シャワーがでたまま、床を転がり回る。近づいていって友華が拾い上げた。
「どうしたの?大丈夫?今・・・エッ」
今・・・天井を仰いで、口を半開きにして、股を開いて、シャワーをあてて・・・この子、マスターベーション?

葉月が下を向いて、小さくなって座り込む。
もう終わりだあ・・・
葉月の目から涙がこぼれ始めたとき、引き戸が大きく開いて、麻生が入ってきた。
「友華ちゃん、どうかした?え、これは・・・」
葉月がボロボロ涙を流し、腕で拭っている。震えながら、歯を食いしばっていた。

「友華ちゃん・・・説明してくれる」
えっ!ええっー!わ、わたし・・・どうしよう。マスターベーションなんて話・・・は、葉月ちゃん・・・
「あ、あのお・・・ちょっと注意・・・練習の態度が、悪い?かなと・・・」
「はあ?こんな夜中に?それでいったいこれは・・・何したの?」
もう思いつくことがなく、友華は下を向いてしまった。
「とにかく、片付けて。葉月ちゃん。温まってから、着替えて戻りなさい。友華ちゃん、話はまた明日聞くわ」

葉月はシャワーをとめ、入口に背中を向けて湯につかった。
まだ心臓がバクバクしてる。こんなところで、リスクがあるのはわかってたけど、止められなかった。友華先輩・・・どうしよう。黙っててくれようとした。
このままだと、麻生先輩に怒られるよね。でも、こんなこと、言えないよう・・・

翌朝、部員が食事をしている間、麻生は友華を詰問していた。
『葉月の態度が悪かった。風呂の床に正座させた。手を出せないので、シャワーを浴びせた・・・』意味がわからない。
何度聞いても、この言葉しかでてこない。シャワーっていっても、水っていうならともかく湯気でてたし、葉月ちゃん水着で、下半身くらいしか濡れてなかったような・・・
『すべて自分が悪い、反省している』っていうけど、私に詰問されて恐れているというより、焦って落ち着かない風に見える。これ以上はやめよう。
ただ、一応、何かけじめはつけないと。
「わかったわ。葉月ちゃんにはしっかり謝っといてね。ただ・・・謹慎の件、少し伸ばしてね。夏の大会終わるまで、いいかな。この状況では他の部員にね。これで終わり、ねっ」

他の部員の朝食が終わって、入れ替わりで麻生と友華がやってきた。
部屋では、葉月が横になっていた。少し寝不足があってだが、
「ねえ、何かあったの?友華先輩?」
「私知らない。関係ないよ」
「麻生先輩に呼ばれてたね。怒られたかな」
「やっぱ、ちょっと怖いなあ。性格悪い?」
「そんなことないと思う。いい人だよ」
と言って葉月は部屋を出て行った。
麻生と友華のいない、佳奈の部屋に来た。
「葉月ちゃん、どうしたの。友華に聞いても要領得なくて」
泣きながら「先輩、実は・・・」
「そうかあ・・・樹里さんって、たいがいひどいよね。私もえらいめにあった。友華もね。完全にアウトだよね、それ。なんか、ポリシーがあるって言うんだけど、中身はただのエロだもん。樹里さんって、はっきり言って〇〇だよね」
「そう、〇〇です。中学生の私にですよ。でも友華先輩、黙っててくれて。私のせいで怒られて」
「でも葉月ちゃんもなんとかしなきゃ。香奈恵さんとこに行こう。話はわかったから」

合宿後、友華、佳奈、葉月の3人で香奈恵に会った。香奈恵はカウンセリングや知り合いの婦人科で、葉月を良くしていく、と言った。
葉月は、友華に泣いて抱きついた。ただただ泣いていた。


合宿が終わり、一瞬、部内がざわつきはしたが、夏の大会に向けて本格的な練習がスタートする。

↓ 続編追加: 2017.03.20 ↓
GW開けから本格的な練習が開始された。

泳ぎ込みや、フォームチェック、修正を行っていく。裕樹はフリーの中距離を得意とし、あわせて個人メドレーの練習をしていた。
合宿では男子部員にコーチをして、フォーム指導は概ね終わり、泳ぎ込みが中心となった。また、陸トレと筋トレは、いろんな意味で勉強熱心な僚太がプログラムを組んだ。

女子部員は友華が伸び悩みを見せていた。月は、競技レベルで行っておらず、佳奈は新入部員の手ほどきもあり、一緒に泳ぎこんでいた。
友華は少し女子部員から浮いてしまっている。葉月がアドバイスをくれたが、苦しんでいた。そこを見かねた葉月が、裕樹にコーチを頼んだ。
通常、男女が練習で交流することはない。部員からすれば、友華と裕樹が何をしてようが、知ったことではなかった。裕樹にとって友華は技術的に指導しがいがあった。
水中から友華のフォームを確認した。得意のブレストとバタはフォームだけなら自分よりはるかにいい。しかし、フリーとバックはバラバラだった。
当然、水中からみていたのはフォームだけではない。ひとかきごとに、水着が全身に食い込んでいく。ボリュームのあるバストが、プルのたびに形が変化する。もちろん乳首はハッキリと勃っている。
フリーのキックはこれまたボリューム感のある太腿が水の中を踊り、秀逸は、ブレスのキックを後ろから見る。秘肉が伸びたり縮んだり、ヒップが半分丸出しに食い込む。
コースサイドに立つたびに、ヒップを指で直す。そして、前も、キュッと持ち上げる。おっ、すきまから、は難しいか。やっぱいいなあ、友華先輩。スタイル眺めている分には。
「ブレストとバタは筋力が欲しい。フリーは、ローリングが浅いのと、浅いのにそのたび体軸がずれる。その原因が複数あって・・・。まずは泳ぎ込みより、ドリルでフォームを徹底して修正したほうがいいなあ・・・」
コースロープ越しに葉月が
「裕樹、ドリルのメニューつくってあげたら?あんた得意じゃん。他のもすぐできんじゃないの?」
「ああ、それくらい。じゃあメニューをつくって、明日持ってきます」
「えっ、本当に?ありがとう」
この人笑ったとこ初めて見た。笑顔だとかわいいじゃん。


翌日、プールサイドで、練習メニュー表を渡した。
ドリルの一覧に各ドリルの趣旨、注意点を書いた個票に、構成パターンや部活時間に合わせたスケジュールなど、20枚の資料だった。
これには友華も驚き、
「すごい!ここまで作ってくれたの。裕樹君ありがとう!」
ここで、友華は、これまで俊平にしか見せたことがなかろう、いや、俊平ですらあまり見たことのない、快心の微笑みを見せた。
か、かわええ!いろんな意味でかわいい。
「練習の合間に、フォームや練習方法見るようにします」
友華先輩の肢体もしっかりみるけど。いい口実できたな。

友華は、女子と男子の間の真ん中のレーンで練習した。友華専用レーンになっていた。その横で裕樹が練習して、水中からフォームチェックして、小休止のとき、友華にアドバイスをした。
もちろんチェックしているのはフォームだけではない。
胸回りは筋肉がついて、おっぱいに張りがあるなあ。いい形だ。太腿は細くなって、筋肉の形になってきた。理想のプロポーション。ウエストもくびれて、お約束の胸ポチ。この肢体を毎日みられるなんてね。おっと、愚息くんよ、まだダメだ。
女子の先輩の肢体を目に焼き付けて、マスターベーションなんて、ほかの連中と同じになっちゃった。シャワー室ですぐにじゃないけど、家に帰ってから。
先輩のおおきなおっぱいを揉みながら、乳首を口に含んで、先輩が喘ぎながら、イヤイヤと身体をくねらせ・・・
友華は泳いでる途中で、ゾゾーッ!と寒気がした。コースの途中に立ち止まり、首をひねっていた。
裕樹は、ハッ、として泳ぎを再開した。

全体練習が終わったあと、自主練のときに、裕樹は友華と同じレーンに入り、動きを自分の身体で見せて、まねをさせたが、友華はなかなかそのとおりの動きができない。
鏡はそれぞれの部室にしかなく、チェックを一緒に出来ない。自分の動きを鏡でまねて、完成させるように言ったが
「なかなかうまくいかないのよ・・・やっぱり見てもらってもいい?」
「かまいませんよ、えっとー」
解説しながら、肌にさわらずに腕の方向や、首の向きを指し示していくのだが、やはり、うまくいかない。
「手首もったほうがいいんじゃない。首の方向なんて、持って向けてあげないと無理だよ」
コースロープに葉月がぶら下がっていた。
「うん、そんな変に遠慮しなくても。身体をつかんでやってもらったほうが、わかりやすいと思うから」

立ったままプルの練習。友華は水面に胸とあごをつけて、両腕を前に伸ばし、裕樹が覆い被さるようにして手首と肘をつかむ。肘をリカバーしていくとき、腋が丸見えになる。
こんな近くで・・・腋ひとつしても違うなあ。水着のラインに胸の膨らみ。しっかり持ち上がってる。
そして、手を前に伸ばすと、
うなじがあ・・・キャップから髪の毛が少し散るように出てて、色っぽーい。首筋も。全部いいや。
左手が一番伸びて、水中のキャッチのフォームを作るとき、顔が一番近づく。あごの下、首筋から肩の間、目先3センチくらい。友華のほのかな香が鼻に。
そして左右繰り返し、何度も友華を楽しむ。何度か友華の背中、肩甲骨が裕樹の胸にあたる。至福の時だった。
レッスンを終えた後、友華と裕樹はそれぞれ、個人練習に戻る。数日繰り返し次のメニューへ。

ローリングの練習のため、裕樹が水中に潜って、こちらに向かってくる友華を前から見る。身体が左右に揺れ、プルのたびに、胸の谷間がプニプニと動く。
身体全体のため、プルのようにはいかない。体軸は、けのびをひたすらきっちりさせる。ローリングは軸をぶらさずに身体をまわす。ドリルで身体をまわしやすくする。
角度を教え込むには・・・さすがに腰や胴体を持つわけにはいかないなあ。子どもにはそうしてるんだけど。身体が横向いてない。どうしたものか?
「私、うまくいってない?なんか悩ましちゃってる?」
「ドリルはきれいにやってもらってるんですが、ローリングの角度が十分じゃないんですよ。コンビになると、うまくいってなくて」
「身体の角度と姿勢を教えてもらえない?腰を持ってもらえば」
「いいんですか?」
友華は壁キックの姿勢をとった。裕樹が、骨盤の上側を両手で掴もうとしてのだが、友華が急に身体を浮かしたため、手が横っ腹にずれた。
「やん!くすぐったい!」
「す、すいません。手元くるって」
「こっちこそ急に動いちゃって」
腰をもって左右に動かすと、濡れた状態の水着をずっと見続けることになり、裕樹は異様に興奮した。そして、しっかりと両手は腰をつかんでいる。腰骨に手を下ろしてくると、指先がリンパのあたりを押さえた。
う、ちょっと、くすぐったい。っていうか・・・でも、これくらいは、ねえ・・・
ただ、これで友華のイメージができた。思っていたほど身体がまわせてないことがよくわかった。また数日繰り返す。

さらにローリングしたときのキック。サイドキックの練習をして、さらに壁キックで、ローリングしながらのキックを練習した。
太腿と足先をもって、サイドキックの足の角度を体得させる。
生足。たまりまへんなあ。筋肉に筋ができて・・・。
「ちょっと、そこは・・・」
「す、すいません。どこもったらいいのか、難しいや」
子どもを教えているときは気を遣うようなことはない。身体が違うんだろうな。でも、この足、なで回したい、いや舐め回したい。
しかも左右にヒップが揺れて、水面にでたり、沈んだり、そのたび濡れそぼった水着が光沢を放つ。黒のハイドロは特にだった。
やっぱ黒っていいな。ていうか、この人何枚水着もってるんだ。毎日違うじゃん。それも無地で結構うすい水着だな。10枚くらいローテションしてる。それはそれで楽しいな。

裕樹にとって、コーチは毎日のお楽しみだった。
ええなあ。ぷりぷりした身体が。きれいだなあ。抱きたいなあ・・・はっ!それだけは自重自重。
バタフライはバストが、しっかり・・・上半身の抵抗が少ないな。腕が良く回って、リカバリーにロスがない。
ブレストは後ろから見るのが醍醐味だなあ。股間がぷにぷに・・・下半身がよく浮いている。身体の線がまっすぐだ。こっちは体軸ができている。キックの方向か?
この人は、地の筋力がない。他の年数やっている選手連中と違って、筋肉のなさをフォームでカバーしているのか。フリーも含めて、筋力アップしていけば、もっと早くなる。
そうだ、俺の泳ぎに・・・

裕樹にたっぷりとお楽しみがあったコーチだが、メニューを終了して、フォームはほぼ完成した。友華はさらにドリル中心の泳ぎ込みをして、時折、裕樹のアドバイスをもらった。また、裕樹も友華にバタとブレストのフィーリングを聞いていた。
コーチしててわかった。この人は素直にアドバイスを受け入れて、必ず前を見て、すぐにマスターしていく。真摯に取り組んでいる。


6月になって、大会を2週間後に控え、友華はドリル中心の練習を終え、泳ぎ込みに入った。期間的には短いが、フォーム修正で、ベストを更新し続けた。
地区大会前日、練習を控えて、ミーティングのみで解散となった。
「ホント、ありがとう。何かお礼しなきゃ」
「いや、いつもやってることです。先輩に特別ということではないので」
「そうはいっても、感謝してるのよ。どうしたらいいかなあ」
「じゃあ、お茶でもおごって下さい」
葉月がその様子を訝って見ていた。
友華先輩への罪滅ぼしもあって、あいつにコーチさせたけど、ちょっとまずかったか?

2人はカフェで談笑していた。
楽しそうに笑顔でしゃべる友華を初めて見た。表情も豊かだった。
裕樹は、スイミングクラブや中学の部活のこと、シングルマザーの母が生計を支えて、私立学校とクラブに行かせてくれたこと、在籍しているクラブで、コーチのバイトをしていることなどを話した。
当然ヤリチン女性遍歴のことは一切触れない。
友華も、中学時代の水泳部のことや、去年まで吹奏楽部員だったことを話した。
当然、あの事件と、あのモデル撮影には一切触れない。
「友華先輩は、俊先輩が彼氏とか聞いたんですけど」
「あ、う、うん・・・」
「俊先輩は練習来てないですね。大会に全くエントリーしてないし」
「えっ!そうなの」
「エッ、知らない?そういう話はしなかったんですか」
あいつ、謹慎のことがあるっていっても、メール一つ送ってこないし。まあ、こっちも部活に熱中してたからなあ。その分勉強も忙しかったし。
友華は急にむっつりして黙り込んでいたが、怪訝そうな顔をした裕樹に気づき、
「ゆ、裕樹君はつきあってる子とかいるの?いてそうだけど。もてるんでしょ?」
「いやあ、付き合ったことないんですよ。なんか縁がないのかなあ」
この春まで、中学生だもんなあ。コーチしてくれたときも、身体にさわるの照れてたわね。
「あっ、こんな時間だ。この後バイトがあるんで」
「ごめんなさい、ひきとめちゃって」

店を出たところで別れた。裕樹が歩いていると、
ドンッ!
「おおっと、なんだ、葉月か」
「今何してた。楽しそうだったじゃないか。私はコーチを頼んだだけだぞ。・・・やるつもりだな」
「やらねえよ!高校来てからそういうことないよ。先輩に誘われたんだよ。でも友華先輩っていい人だな。そこはかとなくかわいいし」
「そりゃそうよ。私の大切な先輩なんだから。手をだしたら承知しないよ!」
「それはないよ。俊先輩いるじゃん。あ、でも、大会エントリーしないこと知らなかったよ。2人が話してるとこ見たことないんだよな」
それ、私のせいで謹慎になってるんだ。私が2人の仲、邪魔しちゃってる。
「なんか知ってるのか?」
「わ、私が2人のこと知ってるわけないじゃない」


地区大会は、水泳部創部以来の快進撃で、両部長と友華、佳奈、僚太に1年生全員が県大会へ進んだ。月は練習不足もあって、残念な結果だったが、1年生男子が頑張りをねぎらいにきて喜んでいた。両部長以外の3年生はここで引退。

裕樹は、基準記録を突破したため、地区大会後、国体予選に出場し、少年Aの出場権を2種目獲得。

期末テストが終われば、夏休み。すぐに県大会がある。

終業式の前日、俊平が教室の自席にいる友華のところへ来た。
1年間短期留学することが急に決まった。
明日、水泳部であいさつする。急なことで期末テストの前後は準備に追われていた。
報告がこんな時期になってすまない。
友華は、事件のことが関係あるのかと尋ねたが、
それは全く関係ない。入学したときに親から言われていたが、今年とは思わなかった、と答えた。
今年に入ってから、話すこともほとんどなかったため、何かが変わるという感じはなかった。
その話を聞いても、寂しさをあまり感じない。俊も別れを惜しむように見えない。そんなものだったのかな・・・
また休みになれば帰ってくるから、と言って話を終えた。
ほどなく県大会がある。裕樹君のコーチのおかげで、力もついて、調子もいい。水泳に専念しよう。


KS学園水泳部、勝負の夏がスタートした。

まずは県大会から。

友華は自己ベストを更新していくも、決勝に進めず。佳奈は決勝に、両部長と僚太は準決勝まで進んだ。
男子は裕樹を含め8人が本選へ、女子も葉月を含む4人が本選へ進むことになった。ほとんどの部員が自己ベストを更新したが、これも水泳は裕樹のコーチ、陸トレと筋トレは僚太のコーチの賜物だった。


インターハイ本選は裕樹と一年生男子の2名と女子1人が決勝進出。他の部員も全員がスタンドにそろった。
裕樹が決勝に進めた背景には苦手種目の克服があった。友華のコーチをしながら、自分もアドバイスを受けていた。友華の泳ぎも、不純な動機もあわせて、長時間観察していた。その甲斐あって、苦手種目のタイム更新による自己ベスト更新であった。
とはいうものの、8コース。ぎりぎりの通過順位だった。

「きみ一年生やてな。すごいなあ。僕は二年生でなあ。三年生以外はぼくら2人だけや。少しは抵抗したいなあ」
「はい。でも全中では決勝の経験がないんですよ。緊張してます」
M工業のミツルという選手だった。
で結果はというと、裕樹が7位、ミツルが8位。
「先着されてしもたなあ。また来年や」

部としては、もう1人の一年生ファイナリストが見事優勝し、大いに盛り上がった。
「決勝で自己ベスト。よく頑張ったじゃない」
「決勝でブービー。向こうにもっていかれました」
「ご褒美に月とツーショット写真。大喜びだったよ」
「うらやましい。この成績じゃ、ご褒美はないな」
「ご褒美?何か欲しいの?」
「いやあ・・・」
友華先輩・・・欲しい・・・


インターハイが終わり、8月20日から新学期まで、部活は休みとなった。
顧問の出勤日は自主練が可能だった。インターハイに続いてJOに出場する選手もいた。
3年生はここで引退。新人戦に向けて、部員はそれぞれに活動していた。

また、夏休みに入ってから設置工事をしていたジャグジーが完成していた。ジャグジー設置の要望があり、シーズンオフに設置スペースと配管の工事は終わっていて、夏休みを待って工事が進められた。インターハイへの多数出場が決まったことで、予算も配分された。
室内プールとはいえ、冬は暖をとりたい、夏も疲労回復がしたいという理由だった。長方形のもので、男子なら3人、女子は4人が並べる大きさだった。

自主練に参加していたのは、女子は新部長になった友華と、JOに出場しない一部の一年生。
男子は新部長の僚太。一年生はインターハイで激戦だった裕樹が国体にむけての調整で参加。他の一年生はJOか休養だった。


葉月はJO出場組。友華と佳奈と一緒に香奈恵のところに来ていた。
「よかったわ。体調良くなってるみたいで」
「はい。インターハイはちょっと惜しかったので、JOはいっちょやってみようと思ってます」
「一番伸びたのは友華だよね。裕樹君にコーチしてもらったよね」
「うん。熱心で、こまめに指導してくれた。練習メニューもいっぱい作ってくれて。いい子ね」
「でもあいつ、ヤリチンですよ」
「えっ、ヤリ・・・」
葉月は、裕樹の素性を2人に説明した。
「まあ、意外ではないなあ」
「そう?そんな子に見えないけど。そんなに女の子が泣いてるわけ?」
「いや、泣かすことはしません。相手も納得済み。だからタチ悪い」
「同意の上ならいいんじゃない」
「無理矢理じゃたまんないけど」
「まあ、彼氏持ちには手を出しませんけど、俊先輩いないから。気を緩めちゃだめですよ。あいつJO行かずに残るでしょ。友華先輩はどストライクのタイプだから」
「それだったら、もう私に何かしてたんじゃない?練習に残るのは私1人じゃないし、心配ないわよ」
「友華はヤリ逃げされたら刺すよ。後腐れないのが相手ってんなら大丈夫じゃない」


練習初日、練習が終わって、友華と一年生部員1人がジャグジーに横たわっていた。そこに、裕樹がやってきた。
「いいですか?」と言って、真ん中にいた友華の横に入ってきた。正面からジェットが噴射され、身体は見えない。

友華は違和感を感じる。
?!ジェットのあたりが変わった?いや、あきらかにジェットとは違う感覚・・・何かこそこそと、太腿に・・・
股間の敏感な部分になにかが這った。スリットと陰唇を心地よく刺激していく。
きゃっ!やだっ
太腿を閉じようとしたが、がっちり何かがはさまっている、というか、手が動いている・・・
友華が股間に手をやると、骨張った手の甲と、もぞもぞと動く指があった。
裕樹の方を見たが、うっすら目をとじて前を向いている。
彼がこんなこと?でも間違いなく男性の手。指が動き続ける。手でその指を押さえようとしても、動きが止まらない。手首を掴んで離そうとしても、動かせない。
ここで、声をあげるか動くべきだったが、反対側には一年生がいる。その向こうは壁がありそちらには動けない。裕樹の向こうでは僚太が後輩と談笑している。
こんなこと、ばれたらどうしよう・・・。友華は身体がこわばってくる。タイミングを逃してしまい、動けなくなった。
裕樹の思うつぼだった。
いける!
一瞬の隙で、水着の中に手をもぐりこませた。
ああ!なんてこと・・・ダメ、いや・・・
再び、太腿を閉じようとても、閉じられない。
裕樹の中指が膣に入ってくる。中から出てきている蜜をすくい、ヌメヌメと膣のまわりをなぞる。
やっ、いや!
人差し指に蜜をつけて、スリットにすべりこませる。蕾を優しく刺激する。
ああっー!
「うっ、ううっ、ハア、ハア」
小さく声を出し始めたところで、

「じゃあ、先輩、お先ですう」と言って後輩が足下から出て行った。
突然の出来事に動揺したため、この方法がとれなかった。
裕樹の手が股間にはまり込んで身動きがとれない。
ああっ!このままじゃあ・・・。
ずっとうつむいて唇を結び、歯をくいしばっていた友華が、口を開けて天井を仰いだ。
ここで、裕樹の手が水着の下から抜けた。
「はあ」
友華は下を向いて大きくため息をついた。
気持ちを落ち着けてから、
「じゃあ、お先・・・」と立ち上がろうとしたが、手首をがっちり掴まれた。
エッ・・・
裕樹の手が友華の乳房を包んだ。そして、指先が柔らかく乳首のつまむ。
友華は手首をつかんでいる裕樹の手から逃れようとしたが、がっちりつかまれていた。
友華の力が抜ける。裕樹の手が離れる。
すでに友華は裕樹に捕らえられ、檻に閉じ込められていた。

裕樹の指はなめらかでやわらかく、乳首の蕾を巧みに刺激する。
「はあ、はあ、ああっ」
後輩がいなくなって、吐息が漏れ続ける。
ああっー、だめえ!ああん。
「い、いや・・・ああっ」
声が漏れ出す。

「ふう、先輩お先です。お疲れ様でした」
裕樹はジャグジーをあがった。
友華はしばらく、胸と股間を腕でおさえて、ジャグジーに寝転んでいた。
生まれて初めての快感だった。俊は残念だが拙い。佳奈のほうが上手かった。でもそれ以上だった。逃げ損なっちゃった。
もう少しでイッてしまいそうに・・・。その前で終わった。まさか裕樹君が?
女好きとは聞いてるけど、私にこんなことしてくるなんて・・・信じられない。
友華はジャグジーからあがって、部室に戻っていった。水で濡れそぼった競泳水着の股間にはぬめりがあった。


ある練習日。部活の顧問が出張だった。本来、顧問がいなければ部活はできないのだが、裕樹の国体出場があるため、代理の先生が出勤した。
部長の僚太は休んでいた。顧問が出張予定で、練習がないと思い、佳奈とのデートをいれてしまった。他の男子部員もあわせて休んだ。
男子は結局、裕樹だけ。女子は友華と一年生2人だった。

プールを開ける前に職員室に日誌を取りに行くのだが、僚太が休みのため裕樹が取りに行った。
しかし、日誌はすでになかった。代理の教員が「女子の部長さんが持って行ったわよ」
裕樹は職員室の防犯カメラモニターを見たが、映像が映ってなかった。警報器の制御盤もスイッチが入っていない。各部活が日誌を受け取った際に、顧問は必要な準備をするが、代理の教員はこれまで部活を持ったことがなかったのでわかっていないようだ。黙って職員室を出た。

裕樹がプールサイドに出ると、友華と一年生2人がすでに練習していた。女子から離れたレーンに入った。
友華は裕樹1人なのにハッとし、少し大きい声で
「裕樹君1人?他の男子は?」
「顧問と部長が休みのせいか、1人です」
友華に少し緊張が走った。しかし平静をたもって。他の女子部員もいる。壁を蹴ってスタートしていった。
裕樹は練習の合間、プールに潜って女子の泳いでいる姿を眺めていた。
一年生2人はバリバリの競泳あがりの体形だけど、友華先輩は女の身体だな。柔らかかった。
裕樹の股間が反応したが、「ちょっと。落ち着いてくれ」
今日、最後は友華先輩だ。俺、もう我慢できなくなってる・・・

最後に私と裕樹君が残ることになる。変なことはないと思うけど。ジャグジーは今日動かしてないし、防犯カメラの死角を避けて戻らないと・・・

練習が終わり、1年生の女子2人が先に戻っていった。部長の友華は各所点検しなければならない。
「手伝いましょうか?」
「大丈夫よ、先に上がって」
裕樹はシャワールームへと入っていった。
ここで一緒だとまずい。すんなり帰って行った。警戒しすぎかな。まあカメラもあるし・・・
裕樹はシャワールームの影から肉棒を反り勃てながら、友華を眺めていた。競泳パンツにコンドームを潜ませる。
友華は先に裕樹が帰ったと思い安心して作業をしたため、終わった頃には一年生は帰っていた。
すっかり1人で遅くなったなあ、と思いながらシャワールームに入った。
シャワーの音にまぎれて裕樹が近づいていた。

シャワーブースのカーテンが開く。
えっ!
「ちょっと!裕樹君、どうして?女子のところに入ってくるなんて、何考えているの!」
裕樹は友華の両手首を掴んだ。振り払おうと暴れたが、壁に押しつけられた。
「あなた、わかってるでしょう。ここカメラと警報器があるのよ。ほら、そこ」
天井に半球型の防犯カメラがある。しかし・・・

「よく見て下さい。パイロットランプがついてないでしょう。代理の先生がつけ忘れてます。警報器も」
見ると確かに赤いランプがついていない。裕樹は掴んでいた友華の右手を緩めた。友華は慌てて警報器を押したが反応がない。な、なんで・・・
裕樹は警報器が反応しないことをそれで確認し、安心して友華を陵辱にかかる。

「先輩。ジャグジーの時・・・力抜けて・・・可愛かった。もう我慢できないんです」

再び両腕を掴み両脇をあげた状態で壁に友華を押しつけ、二の腕に下を這わせながらキスをしていく。
「い、いやん!やだ、やめて!ああー!」
腋の下をペロペロなめた瞬間、友華は身体をくねらせ喘いだ。
腋から鎖骨を通って首筋へ舌が動いていく。友華の口から吐息が漏れる。耳からあご、唇へと行こうとしたが、友華は顔をそむける。
裕樹はこれまでプールで抱いてきた女の子の、唇を奪うことはなかった。しかしこのときはすべてが欲しいと感じた。
裕樹はそのまま反対側の首筋へと舌を這わした。

友華はまたも、裕樹から初めての感覚を、味あわされていた。敏感な部分を責めるのとは違う快感。徐々に身体が熱くなって、充血していくような・・・
もう身体の力も抜けてきている。しかし裕樹の舌先が水着の肩紐から布のところにおりてきて、乳房にかかってくると、
「いやあ!」
シャワールームの床に座り込んでしまった。これで完全に裕樹から逃れることができなくなった。
裕樹がプールで他の娘とセックスしてきたときは、場所も時間も余裕がない。夜のプール同好会にしても同じことだったが、今日は周りも場所も気にしなくて済む。
ゆっくり存分に楽しませてもらおう。

座り込んだ友華の乳房に手で包みながらすでにしっかり隆起した乳首をゆっくりほおばり、舌先でゆっくりとこねまわす。
「ああん!いあやっ、ダメ、ああー!」
ジャグジーの時以上の快感が走る。しかし快感だけではなく、優しさにあふれて、何か自分を想ってくれる感触。舌が優しく愛撫してくれる。
何かもう、墜ちていくような・・・
「ああ、はあ、はあ・・・」
吐息と喘ぎが連続する。友華はもう、裕樹に身を任せていた。身体の緊張が解けて、力が抜けていった。

裕樹は友華の乳房を愛撫しながら、乳首を舌先と唇で愛撫し続けた。友華の力が抜けていくのがわかる。時間をかけて丁寧に友華に快感を与え続けた。
友華を床に寝かせる。頭のところにタオルをはさむ。競泳水着の上から、脇腹、腹筋も丁寧に舐めてキスしていく。これも友華にとって初めてのこと。
「はあ、ああ・・・」
吐息が漏れ続ける。友華の身体は火照りを増し続けた。
裕樹の顔が下腹部に降りてくる。両手が友華の太腿を開く。もう友華は抵抗なく足を開いた。すんなりとM字に開かれ、裕樹の舌先が股間を這っていった。
陰毛の上からスリット、秘肉、唇まわりを、舌先と唇でゆっくり優しく丁寧に愛撫する。
「はあ、はあ、ああん、いやあ・・・あん」
友華は、吐息と弱い喘ぎ声をあげ続けた。蕾に弱くしかタッチしない。快感と心地よさが連続する。身体がビクッとするようなこともなく、浸っていく・・・
ああ、頭がボーッとする・・・こんな、こんなこと・・・力が入らない。ああん・・・

気が遠くなるほど続いた愛撫が止まった。裕樹は友華の水着の股の部分に指をかけた。友華がハッと我に返る。
「ダ、ダメ!いやー!痛い!」
水着がずらされ、友華の秘部が裕樹の目の前にさらされる。
「いやあ!見ないで、やめて!」
裕樹の頭が、友華が閉じようとした太腿にはさまれたが、閉じようもなく、舌先がスリットを捉えようとする。
水着の上からでもあんなに・・・なのに・・・
「ああー!あん、あん、はあ、はあ・・・」
快感は大きく増したが、動きはかわらず、心地よい。快感の波が、ゆっくりと大きくなっていく・・・

裕樹はだてに、中学生風情でセフレを持っていたわけではない。上級生と交わり、相手に身をまかせることで、女のツボを理解した。人数が増えるにつれ、経験を試していった。
自分の快感より相手に快感を与えることが楽しく、いかに女を悦ばせるかを考えていた。その姿を楽しみ、興奮する。裕樹のセックスに不満をもつ女子はいなかった。それゆえ後腐れなく肉体の関係だけで終わらせていた。
高校生になってからは、部員を落とすことはしていない。問題になれば、退学ということもある。しかし、問題になるような相手を選ばない嗅覚は完璧だ。遊ぼうと思えばいつでもできた。
入学して、水泳部に来て、先輩である友華を見たとき、気が強そうで、凛として、それでいて女を持っている。競泳選手でありながら、スタイルはボリューム感があり、ルックスは言うに及ばない。自分にとって大人の女。
でも、最初は話をすることもなかった。まさか自分が落ちてしまうとは思いもしなかった。今、自分が男の悦びを実感し、快感の渦に溺れてしまっている。
女だけを強調した、自分になびく女とは違う。葉月は別としても、ほかの女子は自分にいつも注目していた。
他の部員は月ばかりに目をやっているが、同級生の男子は女を見る目が子どもだ。裕樹はその影で友華を眺めるようになった。黒い競泳水着に光が反射して肢体を映し出す。プールからあがると、ときおり大きなヒップが丸出しになるほど水着がくいこみ、それを焦って直している姿。
髪からしずくがしたたる横顔。毎日、友華を見続けてきた。葉月から友華のカレが俊平と聞いたときは悩み込んだ。奪う?・・・そこまでする必要なんてない、女なんていくらでも抱ける・・・
いや違う・・・そんなことじゃない・・・

「はあ、はあ、はうん・・・」
長いペッティングが終わって、友華は足を開いたままぐったりしていた。
裕樹は水着をおろした。キンキンにそそり勃っていた。そこにコンドームをつける。
友華にゆっくりと入っていく。
「うう!ああ・・・」お互いが体温を感じあっていた。
裕樹は今までにない快感、いや悦びを感じていた・・・
ゆっくりゆっくりと裕樹の腰が前後する。つくのではなく、大きくうねるようにして膣を愛撫していった。
「あっ、あっ、いや、ああ、いい!」
すでに快感の渦にのまれていた友華だったが、さらにおおきな波がやってきた。
柔らかで小さな喘ぎ声が続く。裕樹の腰の振りが徐々に早くなっていく。
友華の喘ぎ声も大きくなっていく。そして・・・

「あっ、あっ、あっ、いやあ!いやっ!いく、いくう!」
ようし・・・ああっ、かわいい、きれいだ・・・はあ、はあ、ああっ!
裕樹は友華の中で勢いよく射精した。
「はあ、はあ」
2人とも肩で息をしていた。
しばらく呆然としていたが、友華が水着の上に、外れたコンドームと、精液がまかれているのに気づき、快感から醒めた。

「ゆ、裕樹君!・・・ひどいじゃない!」
「先輩見てて我慢できなくって・・・。でも、先輩、嫌じゃなかったでしょ。すごく感じてた・・・可愛かった。きれいでした」
これが裕樹のいつものセリフ。相手を褒めているつもりなのだが・・・

これが友華の琴線に触れた。そう、あの忌まわしい事件はちょうど去年の今頃。
友華はボロボロと涙をこぼした。
「せ、先輩・・・」
ど、どうしよう、まさか、順調だったと思ったのに・・・
「うっ、ううう、また、こんなこと・・・」
涙は次から次へとこぼれ落ちる。
裕樹はタオルを友華に掛けて、両肩を抱いて、部室へと連れて行った。

肩と前にタオルをまいて、ベンチに友華を座らせた。
裕樹は両膝をついて、友華に詫びた。
「先輩、申し訳ありませんでした。僕はどうしたらいいでしょう?家庭事情があるので、事をなんとか収めて欲しいんです」
といって頭を下げた。
「いや、そんな・・・事情は知ってるし、頭あげて。横に座って。あなたのことは葉月ちゃんから聞いた。なんか、その・・・」
「ヤリチンって言ってるでしょ。それは事実です」
「100人斬りって・・・すごいね」
「それはないです!中学生ですよ。今日・・・二桁になりました」
「それでも驚きよ!うちの部員にも何かした?」
「してないです・・・本当です」
「もうこんなことやめて。このことは許すから。あなたには、力になってもらって感謝してるの。でも、こういうことはよくないわ」

「すいませんでした。でも・・・僕、先輩のこと、好きです。本気です」

と言って、裕樹は部室を出て行った。
友華は一瞬、何を言われたかわからなかった・・・何?
目を見開き、エエッ!それって・・・


友華は、プールを閉めて、職員室に寄ってから、駅へと向かった。
コクられちゃった・・・。
俊とのことは知ってる。俊がいないから?どうしよう・・・
イケメンでスタイルは抜群。経験人数が物語っている。彼のコーチのお陰で夏の大会は楽しかった。照れながらフォームを直してくれた。頑張ってくれて。それって・・・そうだったの?いや、信用できない。きっと身体目当て。
でも・・・生まれて初めて男の子に『好き』って言われた。俊にも言われたことがない。
それと、悔しいけど、あんなに感じるなんて・・・。夢の中にいたみたい。
去年の出来事を思い出さなければ、泣いてなかったかも。
嫌?じゃ・・・なかった?


裕樹は、学校のそばの公園にいた。ベンチに座りながらプールのある校舎を見ていた。
自己嫌悪。女のことをわかってない。まさか泣かしちゃうとはなあ。ジャグジーの感触で行ける、と思い込んでいた。逆に嫌われたよな。射精するまでは最高だった。
好きという感情が一番の快感だ。初めてそれがわかった。でも恋愛の仕方はわからない。いきなり好きって言っちゃった。どうしたらいい?


翌日から、試合の終わった部員が練習にやってきた。
裕樹はメニューを終えてジャグジーへとやってきた。そこに友華が1人で入っていた。2人ともハッとしたが、友華を見て入らないのも不自然なので、そのまま入ろうとすると慌てて友華が出ようとした。
小声であせりながら、
「な、何もしませんよ」
2人は少し距離をとって並んでいた。会話ができない。沈黙が続く。さすがに友華もこのままではのぼせる。
「じゃ、じゃあ、お先に」
「お、お疲れ様でした」
友華が立ち上がると、座っていたために、水着がヒップにしっかりくいこんで、めくりあがっていた。生地が三角形になって、おしりが半分でていた。慌てて両指で引き下げる。濡れた光沢のある生地で、ヒップの丸みが強調される。
裕樹のモノはジャグジーの泡にかくれて、水着を突き破りそうにそりたった。友華が去って行くのを目で追った。あらためて競泳水着はすごいと思った。
とにかく勃起がおさまらない。でられねえー。

おしり丸出しだったよおー。ずっとこっち見てたし。恥ずかしい!とにかく変なことにならないようにしなきゃ。

出るに出れなくなっている裕樹のところへ、葉月が入ってきた。友華の方に視線をやりながら・・・
「おまえ・・・食ったな・・・」
「な、なんで!食ってねえよ!友華先輩にそんなことしねえよ」
「へっ?JOのお土産だよ。まんじゅうなかった?って、フフフフ・・・」
とだけ言って、出て行った。

食ったかどうかは別にして、あの2人なんかあったな。
えらいギクシャクしてたもんな。
友華先輩もなあ、JOの報告をすれば、上の空だわ、返事はかみ合わないわ、モジモジしてプールサイドになかなか出ないし、出たら出たでそわそわして。
わかりやすいというか、かわいらしいわ。
私が惚れちゃいそう。あのチンコ野郎。友華先輩泣かしたらただじゃおかない。

葉月のやつ、気づいたのかなあ。ともかく今は国体だ。友華先輩に信用してもらわないと。


新学期が始まったが早々に裕樹は国体に向かった。友華との秘事、告白はテンションを最高にあげていた。
週末3日間で行われる。今回は北陸だったので、帯同や応援は望めなかったが、僚太に佳奈、葉月は日曜日に来てくれるという。
少年A土曜日にフリー。日曜日に個メ。土曜日は午前で終わってしまった。緊張で身体が動かなかった。あがったテンションが空回りした。気持ち切り替えないと。いいほうに、いいほうに。

翌日、緊張を保ちながら、呼吸を整えて、スタート台にたった。
スタンドに、同じチームウエアに身を包んだ高校生が、4人現れた。
「あ、始まった。ペース速いな。先頭争いになってる。大丈夫かなあ」
「彼のレーススタイルと違うんじゃない?」
「バタとブレストは苦手種目ですよ。でも、フォーム悪くないんじゃないですか」
「うん、フォームはいいよ。無理なく泳いでいる感じはする。そういう練習してたのか」
「・・・」
裕樹はフリーで後続を突き放し、組で1位、予選を6位で通過した。

「よくやった!」
「やるねえ」
「調子いいじゃん」
「昨日は緊張でダメだったけど、今日は体が動きました。あれっ?」
目の前に友華がいる
「頑張ったね」
「応援に来てくれたんですね。遠いところありがとうございます」
「別にあなたを応援するために来たんじゃないわ。部長として来ただけ」
友華は下をみたまま目線は合わせなかった。
「じゃあ、決勝も応援よろしくお願いします」と僚太に言って、控室に入っていった。

「なんか・・・ね」
「友華どうしたんだろう。あんな言い方しなくても」
「ふふふ・・・」
「えっ、何?」
「ツンデレ、ツンデレ」
「ツンデレって何?」
「まさか、それはないでしょ」
僚太は気にせず、佳奈は戸惑い、葉月はワクワクしていた。

「あれ、また隣のレーンやねえ」
「あっ、こんにちは。気づかなかった」
インターハイで隣レーンのミツルだった。
「組が違ったんやなあ。まあ、今日は分がないわ」

決勝に来てみれば、インターハイ、世界ジュニア出場者を含め蒼々たる面々。
7コースと8コースの2人だ。
スタート台に立つ。4人も固唾を飲んで見つめる。スタートですでに差がついた。とにかく裕樹は自分のペース。隣の選手は裕樹についている。先頭集団と差はあるが、裕樹としてはハイペースだった。緊張とリラックスのバランスがとれている。友華の姿はプラスにはたらいている。
後半になって、先頭集団のペースが落ち、しかもついていけない選手が増えてきた。裕樹は8コースと競りながら、少し及ばずタッチ。
自己ベストだ!掲示板を見た。名前が上から3番目にある!「うそやろ、2着や」上位選手は連戦がたたり、1位こそ順当だったものの、8、7コースが2位3位だった。
4人は手をつないで跳ねていた。
表彰式で手を振る裕樹に、4人も手を振りかえした。

裕樹はそのまま自県選手と翌日まで滞在のため、会場に残り、4人は裕樹と会えないまま帰路についた。
「せんぱーい、嬉しそうですね。勝利の女神、かな?」
「な、何言ってるのよ。私関係ない」
焦り方が普通じゃない。おかしい、と2人は気づいていた。
「ホント、友華ちゃんに来てもらってよかったよね」
黙れ、ボケ!と2人は思った。

駅で4人は別れたが、こっそり佳奈と葉月は落ち合い、喫茶店にいた。
「ねえねえ、何があったの」
「私も知ってるわけではないんだけど、何かありますよね」
「来るの渋ってたのよねえ。でも、結局は来たし。おかしなこと言ってたけど、あれ、嫌じゃないよね」
「そうですね。嫌だったら声かけないでしょう。よくわかんない。まだ見守るしかしょうがないかな」
「2人に何かあるって・・・俊がいるんだけどなあ。どろどろするのは嫌だなあ」
「わくわくするなあ」
佳奈は大きくため息をついた。

宿舎近くのファミレスで、裕樹とミツルが食事をしていた。
「ええなあ、女子部員の応援あって。3人ともかわいいなあ。僕男子校やからなあ。女子見るの大会ぐらいや。でも、東京の女の子はかわいいわ。で、どの子とつきおうてんの?」
「東京じゃないですよ。つきあってもないし」
「他に彼女おるんか?」
「いや、いません」
「もったいない。そのルックスと実力やのに。共学でもそんなもんなんかなあ」
「出会いってないもんですか」
「寮に缶詰や。休みは疲れて出る気にならん。それでもおる奴はおるけどな。ま、えーけど」
「その気になれば、ミツルさんもできると思うけどなあ」
「おおきに。あの子かわいいよな」
「ああ、中学からの同級生ですよ。彼氏なしですよ」
「そう言われてもなあ。まあ、愛でてるだけでええのよ、花は」


国体が終わった翌日の練習。友華は水着と格闘していた。
「なにやってんの?水着小さい?あれっ、スパッツ。珍しいの着るじゃん」
「太腿通すのが大変なのよ。ふう。おしりきつい」
「いつもおしり丸出しなんだから、そりゃきついよ。試着であわさなかったの?」
「これでもワンサイズ上。これより上はなかったのよ。まあ着れることは着れるから」
「あんたの種目じゃ、ハイレグのほうがいいでしょ。そうしてきたのに。なんでまた?」
「まあ、こういうのもいいかなと思って」

友華はこれまで、水着姿やスタイルを誇示するようなところがあった。
国体での裕樹の泳ぎを見て気づいた。裕樹が苦手とするブレストとバタのフィーリングを話して、自分のフォームを見ていたことを思い出した。
あのときから、ずっと見てたはず。
確かに裕樹は見ていた。
ブレストは脚が開かれて、覗く股間を。
バタは腕がまわるときに弾む乳房を。
タダのスケベではなく、そのフォームをモノにして、泳力をアップしていた。

部員全員が、友華のスパッツ水着姿を初めて見て戸惑っていたが、練習が始まった。
しかし、裕樹の姿はなかった。国体の報告のため所属しているスクールに行っていた。
友華は何か拍子抜けした感じだった。
練習を終わって、濡れたスパッツ水着を脱ぐのに、またひと苦労。
結局、違和感が強くて使いづらい。自分の種目には合わない。
何のために・・・意識してしまっている。新人戦に向けて集中しなきゃ。


裕樹は、スクールへ報告に行った後、もう1人報告へ行った相手がいた。
「そうか、頑張ってるじゃないか。これ、母さんにナイショな」
「いつもありがとう、父さん。それとさあ・・・でも、どうしたらいいかわからない。彼女は部活の先輩とつきあってる。奪ってしまっていいのか・・・自分に向いてくれるのか」
「悩んでもしょうがないさ。好きになったんならそれでいい。相手が振り向くかどうかはどうでもいい。とことん愛する。それは相手のために力をつくすこと。行くところと引くところを心得ること。自分に向いてくれる必要はあるのか?」
「そうだね。自分ができることをするよ」
裕樹の父は実業家で、裕樹をはるかに上回り、それこそ100人斬りだった。父は未婚で、裕樹の母のようなシングルマザーがいるが、必ず世話をしている。裕樹の母は、生計は自分で立てる、と援助は受けていない。だが、折々のお祝いは受けて、裕樹もたまに会っていた。
裕樹も血は争えなかった。
とことん愛するか・・・先輩のために力を尽くそう。ダメなら潔く・・・


新人戦は1・2年生であるが、インターハイ本選や国体に出場した選手は出場しない。強力な1年生選手だけでなく2年生にも出場機会があり、友華は他選手のいない個メにエントリーがあった。
学校対抗があるため、足を引っ張るわけにいかなかった。友華は、得意種目以外もそつなくこなし、表彰台もゲット。すべて自己ベストの好成績だった。これはやはり、誰かさんのおかげだが・・・

大会が終わると、友華は葉月と一緒に会場を後にした。
「今日の大会、よかったですね。みんな記録よかった。先輩自己新じゃないですか」
「うん。頑張ってきてよかった」
「すぐ近くに所属のスクールがあって、結果の報告に行くんですけど、つきあってもらっていいですか?」

葉月に連れられスクールにやって来た。
待っている間、見学席でプールを眺めていた。子ども達のレッスンがあり、そこに・・・
「裕樹いるでしょ。インストラクターのバイト、やってるんです。学校から許可とって。生活大変だから」
「それで教え方上手いのね」
「他にも上手いことありますけど」

レッスンが終わって裕樹と子ども達がプールから上がっていった。
友華は、葉月と裕樹のスイミングスクールのことや、中学時代のことを聞いた。
「あの・・・葉月ちゃんは・・・?」
「タイプじゃないみたいですよ。熟女好き、は言い過ぎか。大人っぽいタイプがいいって。私もタイプじゃないけど。マッチョ系が好みだから」
「ん!まさか・・・小さい女の子に」
「ロリコンじゃないっすよ。だったら先輩に惚れないでしょ」
バイトを終えた裕樹が後ろから声をかけた。
「ちょ、ちょっと何言ってんの」
「おうおう、大胆なことで」
「どうせわかってんだろ。もう葉月相手に隠してもしょうがないからな」
「さあ、私ちょっと一泳ぎしてから帰ろう。先輩お疲れ様でした。また明日」
「ちょ、ちょっと、葉月ちゃん・・・そんな・・・」
「困ってる顔もかわいいな」
「じゃ、さよなら」
「ちょ、ちょっと」

友華と裕樹は話題を変えて、国体と新人戦の話をした。
裕樹は、友華のおかげで苦手種目を克服する糸口をつかんだ、
友華は裕樹のアドバイスで、タイムを伸ばせた
とそれぞれ礼を言った。
途中人通りの少ないビルの影で、裕樹が友華の袖を引っ張った。
「な、何?わ、わたし・・・」
「あんなことして、自分の気持ちまで伝えてしまって、こんなこと言えた立場じゃないんですが、お互い意識しあわないようにしたいんです。部員として水泳していかなきゃならないし、このままじゃ、部活も水泳もうまくいかなくなっちゃう。僕の方から手を出すことはしません。カレが・・・俊先輩がいることも当然知ってます。でも本気なんです、だから・・・」
裕樹は言葉が出なくなってしまった。
「わかったわ。でも私はずっと混乱してる。あなたのことは、憎んでないし、嫌ってもない。でも、あとはわからない。考えることは難しい。だから、そう言ってくれると助かる」
「僕も助かります。じゃあ、また明日」
友華は裕樹の気持ちを嬉しく思った。少し気持ちが落ち着いた。そして、はっきりと言われた。嫌ではなかった。意識しない?もう無理かも・・・


↓ 続編追加: 2017.04.16 ↓



葉月はジャージのままプールサイドのベンチにいた。隣には同級生の美沙が座っていた。
「そうか、あいつもとうとう、恋愛ができるようになったか」
「操をくれてやった身としては複雑かな?」
「ホント、私というモノがありながら・・・って、思うわけないでしょ」
「あいつからヤリチンとると、欠点なくならない?」
「それはないよ。誰しも必ず欠点はあるから。裕樹の性癖を彼女は許容できるかな?」
「聞いたことないなあ。ヤバいこと?鞭でしばかれたいとか・・・まさか相手に!」
「そこまでじゃないよ。私には耐えられなかったから、付き合わなかったのよ。あのね・・・」
「微妙だなあ。たいしたことないようなあるような・・・」



さて、裕樹のヤリチンとしての遍歴だが、まず一人目は・・・

スイミングスクールに通い、高学年になるにつれ、女子の競泳水着姿が眩しく映るようになっていた。
ぴっちり張り付く競泳水着は、ヌードグラビアより興奮した。
同学年の水着姿にときめいていたが、入れ替わりで練習に入ってくる中学生に興奮していた。
すれ違うときと、帰りに見学席から見るくらいだが、そのうち、その光景を焼き付けて、マスターべーションもするようになった。

中学へ進学するときに裕樹は選手コースへあがった。春休みに、そのためのレッスンが行われる。選手コースへ上がる選手は少数で、このときは裕樹だけだった。
スクールOBの選手である女子大生の彩美(あみ)がコーチにきた。かわいらしさを併せ持った美人で、ボリュームのあるモデル体型だった。しかしやわらかそうなバストとヒップであった。上級生の競泳水着姿にときめいていた裕樹にとってはたまらなかった。
彩美は大学のチームウエアらしい、黒に切り返し部分がエンジのウオータージーンをまとっていた。レッスンということで地味に黒だったが、身体に張り付いて濡れそぼった黒い生地は、より興奮させることになった。もちろん胸ポチも。小さな乳首がはっきりと突き立っている。

彩美にとって、裕樹の幼い視線はまるわかりだった。練習はしっかりやっているが、いつもこちらが気になってしょうがない素振りを見せている。見学席からも覗いている。私がわかってないと思ってるのよね。ジュニアのコーチはよくやってるけど、流石に手を出そうなんて思わない。でもあの子はちょっと違うな・・・なにかしら彼は大成するわね。その背中をおしてあげようか。いい男になるわ。


次の日は、少し残って練習した。
「裕樹君。練習中うわの空のときがあるわね。コーチ室に来て」
きつい口調で言われ、恐れながら彩美の後をついていった。水着姿につい見とれてたかな。そう考えつつも、彩美の後ろ姿、指ではみ出たヒップを直すところは見逃さなかった。
コーチ用のシャワー室に入り、彩美は後ろ手でカギを閉めた。

「練習中、ちらちらと何か見てたわね。不真面目じゃない」
「す、すいません」
「しっかりやってもらわないと困るわ。あなたが上達してくれないと、私の指導力が問われるの」
・・・裕樹は黙り込んだ。
「よそ見してたよね。何を見てたの。言って」
「い、いや、別に何も」
「あなたが何によそ見してるのか、はっきりさせて、あなたが練習をしっかりできるようにしないといけないでしょ。言いなさい」
「コ、コーチを見てました」
「私の?何を」
彩美は急に優しい口調になり、裕樹の顔をのぞき込んだ。くりくりっとした目で見つめた。
「・・・水着」
「私の水着姿。どうして?もう、まだ小学生なのに。エッチね。でも練習に支障があると困るなあ。練習中はダメだけど、それ以外なら。今しっかり見とく?」
彩美は羽織っていたジャージのジッパーをおろし、前を開いた。ジャージのパンツは、はいていなかったので、水着姿が晒された。
裕樹のドキドキ感が違うモノに変わった。
乾いた水着に胸ポチはなかったが、やわらかそうな大きなバストが水着に張っていた。
彩美はジャージを脱ぎ、フックにひっかけ、
「シャワー浴びようっと」
シャワーの水流がながれ、しっとりと水着がぬれだす。黒のウオータージーンがシャワールームの照明に反射してテカテカになる。
シャワーヘッドを手に取り、裕樹に渡した。
「後ろを流してくれる?」
ヒップにシャワーをかける。突き出たヒップの上を水しぶきが跳ねる。
おもむろに、彩美が前に向き直り、裕樹のほうにかがむ。目の前にバストがあった。
彩美が何を促しているかはすぐにわかり、バストにシャワーを浴びせる。
「あん、やん」
少しずつ乳首が勃っていくのがわかった。
コーチ感じてるんだ。
「うふ・・・はあ・・・」
小さな吐息がもれる。シャワーを下腹部へ移していく。陰毛がある。自分はまだ生えはじめたところだ。そして・・・
「やん、いやん。もう・・・エッチね」
股間に下の方からあてていた。彩美がシャワーをとめた。
ムチムチとした身体ががシャワーに濡らされた。身体のラインがよくわかる。
「ちゃんと練習に集中してくれる?まだ気持ちがそれちゃう?ねえ、女の子のおっぱいさわったことある?ないかな?」
と言って胸を突き出してきた。
恐る恐る、胸に両手を伸ばした。乳房をもみそうなものだが、乳首を軽くつまんだ。
「いやん!もう、感じるところいきなり触っちゃって」
たいがい乳房をつかんだり、揉むんだけど、この子いきなり・・・それも、タッチが。ビビッときたじゃない。

ここで、裕樹に流れる父親の血が騒いだ。
初めての体験で、たどたどしいながらも、本能的にソフトな指使いは、彩美を快感へと誘っていた。
ああ・・・何、この子・・・はあ、いいっ、本当に中学生なの?まさか・・・経験ある?さっきの様子じゃそんなことは・・・ああん!
裕樹は微妙に指使いを変えながら、彩美の乳房と乳首のポイントを探っていった。彩美の顔のゆがみを見ているうちに、冷静になっていった。
「はあ、はあ・・・」
彩美の口からたまらず吐息が漏れ出した。
ああ!こんなことに・・・もう・・・我慢・・・
彩美は裕樹の頭を持って右の乳房に押しつけた。乳首に唇が重なる。が、裕樹は乳房を手のひらで包み込み、ゆっくりと揉み続けた。
ど、どうして・・・この子、じらしてるの?でも、なんて優しい愛撫・・・もう!
「お口でしゃぶっていいのよ・・・ねえ、咥えて、しゃぶって!」
そういわれてから、乳首を咥えた。水着越しとはいうものの、生温かい感触のなかで、舌先が細かく動き、彩美は思わず、
「はあ~ん・・・あん。そう、いいわ、角のところ・・あんっ!そ、そう・・・唇で先っぽを包んで、すって・・・ああん!」
ペッティングのレッスンを一通りやって、裕樹の頭を左の乳房に押しつける。
ここでも裕樹はすぐには乳首を咥えず、上目遣いで、彩美の様子を見ていた。じらされて悶々とする表情を楽しんでいた。
「もう、早くう・・・じらさないで・・・ああん!いい、いい、そう・・・ああーん!」
彩美の左胸でレッスンの復習をした。完璧だった。それ以上だった。

彩美の押し殺した喘ぎ声が響く。裕樹の頭を押さえていた手を緩めた。
「はあ、はあ・・・えっ」
裕樹は両手で彩美の腰を掴みながら、顔を下腹部へ近づけていく。
「ちょっとそこは・・・」
一瞬、太腿を閉じたものの、裕樹はいきなり股間を舐め、彩美は驚いて太腿の力を緩めた。両腕を太腿にまわして、股間を開き、前後に舌を動かした。
「いやあん!ちょ、ちょっと、ダメよ」
彩美はその場に座り込んだ。目の前に、裕樹のそそり勃ったモノが、水着越しに見えた。
私も彼も、後戻りできないか・・・
彩美は裕樹のペニスを水着越しにそっと撫でた。思わず裕樹は手で隠した。彩美はその手を撫でながら、裕樹の手の下に自分の手をもぐりこませる。
「ああ・・・、恥ずかしい・・・」
「コーチにも同じことしたじゃない。仕返ししちゃう、気持ちいいでしょ」
ペニスがピクピクと弾ける。そして、裕樹の水着をずらそうとしたが、ここは裕樹が必死に抵抗した。
「コーチ、恥ずかしい」
「そう、じゃあ・・・」と言って、裕樹を座らせて、腰をもって身体のそばへ誘ってきた。
「自分で脱いで。ここよ」
彩美は股間の布をずらし、性器を露出させた。
裕樹は慌てて水着をずらし、そそり勃ったペニスを、彩美の股間にあてるが、どうしたらいいかわからない。
「フフフ、こうしてね・・・あん、そうよ・・・あ、ああん、いいわ・・・」
彩美は裕樹のペニスをもって、膣へ誘った。裕樹は生温かい感触のなか、ペニスを前後させた。
「そう、そうやって・・・上手よ、それでね、もっとこうして・・・あ、あん、いいわ・・・それと・・・」
彩美は裕樹の腰をもちながら、ペニスの動かし方をレッスンした。しかし・・・
「コ、コーチ、もう・・・出る・・・だめだよね、いっちゃうよ」
「大丈夫。出していいよ」
「ああー!」

裕樹のペニスがドクドクと波打ちながら、大量の精液を彩美の中にぶちまけた。膣から精液がこぼれる。
「コーチ、これじゃあ・・・」
「今ね、ピル、避妊薬飲んでるから大丈夫よ。気持ちよかった?」
「うん・・・」
「でも、コーチも気持ちよくしてくれなきゃね」
と言って、裕樹のペニスを愛撫すると、すぐにムクムクと元気になった。
2回や3回できちゃうよね。男にしたついでに、最高の男に育てよう。
彩美は、女が喜ぶ体位を教えていった。
「そう、膣の中をこすりつけて・・そうそう。優しく撫でるように・・・いいわあ、あん!そう、そう」
裕樹も2回目ということで、余裕をもって、十分コントロールしていた。彩美の感じ方やよがりかたをしっかり観察していた。
「後ろからのときはね、斜め下に、さっきからと同じところを、優しく、ゆっくりと細かく激しくを繰り返して・・・いいわあ」
体位を正常位にもどし、フィニッシュへ。
「そうよ、上手になったあ・・・あ、ああっ、いい、いくわ・・・あーっ!」
そして、裕樹も2回目の発射をした。

2人はシャワーで、汗と愛液、精液を洗いながら、彩美のレッスンの締めがあった。
「キスは一番好きな人のためにとっておいて。無理矢理にsexは絶対にしない。避妊は必ずね。これだけは守ってね」
「はい・・・コーチ、ありがとう」


彩美は自宅のデスクで考え込んでいた。
さすがにまずかったなあ・・・。ここまでは考えてなかった。まだ、中学生じゃん。あの子の人生を狂わせちゃだめだ。教えるべきコトは教えられたか?でもなあ・・・私もちょっと考えなきゃなあ。

裕樹は自室のベッドで余韻にひたっていた。
童貞卒業したなあ・・・ちょっと早かったかな。でも、最高だった。快感もそうだけど、彩美コーチ・・・。
ほのかな恋心が芽生え始めていた。


春休みの終わり。レッスンが終了となった。彩美のコーチも今日で終わりだ。
裕樹は、人気がない時をねらって、彩美の元へ駆け寄った。
「コーチ、ボク、コーチのことが・・・だから・・・」
「何言ってるの、バカにしないで。たかだか中学生が何を言ってるの・・・フフ、まだまだよ。ちゃんと恋愛して。水泳頑張ってね」
と別れを告げて去って行った。
彩美はこの日から、男子部員との遊びをやめた。



中学に進学し、裕樹は部活とスクールで水泳に打ち込んだ。彩美からの教えを守ろうと思った。しかし彩美への想いを引きずってはいた。
マスターべーションで処理するものの、ぬくもりがない。女の身体への欲求はおさまらない。悶々としながら時は経っていった。


夏休みになって、部活はそこそこだが、スクールの練習量が、大幅に増え、さらに水泳漬けの生活になった。
子ども向けの夏休み教室も始まり、バイトの大学生がたくさん集った。
自ずと練習時間も長く、プールにいる時間も長くなっていたため、裕樹が女性コーチの水着姿を愛でる時間も十分あった。久しぶりに楽しんでいた。
そんな中、彩美を見つけた。雰囲気は似ていたが、中肉中背。かわいらしい童顔で、クリクリっとした瞳。彩美とはタイプが違った。
彩美と同じ大学の後輩、1回生で、同じクラブの水着だった。
裕樹の胸は高鳴った。
毎日必死で眺めていた。どうにも気持ちがおさまらない。無理にはできない。どうしたものか・・・


選手コースは練習後、さらに自主練があった。自由参加なので、人数は少ない。
裕樹は中学から選手コースに変わったため、まだ選手登録をしていない大会があり、7月の終わり、その日はたまたま1人で練習していた。

夏休み教室のコーチのバイトで、愛音(かのん)は裕樹のスクールへ来ていた。インカレ予選も終わり、先輩の彩美は引退していた。大学のクラブから、休みごとに部員がバイトへ来ている。
1回生の愛音は初めてのバイトだった。水泳の力量もまだまだということもあり、夜に室内で練習も出来るため、コーチのバイトを選んだ。スクール用のコースを片付けて、残っていた端のコースに入った。そこに選手コースの裕樹がいた。
「一緒に練習させてもらっていいかしら?あなた上手ね。さすがここの選手コース。私が教えてもらわなきゃ」
裕樹は黙って頷いた。
裕樹にとって久しぶりに最高のシチュエーションだった。
愛音は彩美と同じ水着。黒にエンジのラインのウオータージーンをまとっていた。濡れた黒い生地にプールの照明が反射していた。
前後左右から、愛音の競泳水着姿と、そこに浮き上がる肢体を楽しんだ。彩美と同じ肢体。記憶が蘇ってくる。水の中で、モノが熱くなっていた。
プールには、スタッフがいない。ヘッドコーチは事務室に戻った。プールには2人きり・・・『無理矢理はだめ』か。試してみよう。

裕樹は一度上がって、更衣室にもどり、セームのボックスにコンドームを隠してプールサイドに戻ってきた。
セーム片手に戻ってきたので、愛音は特に何も思わなかった。
プールの縁のビート板、プルブイのところにセームを置いた。練習を再開する。
タッチ板のところで止まっていたら、愛音が練習を終えて、
「もう遅いけど。まだ練習する?」
「ボクも、もうあがります。さすがに疲れました」
愛音がプールの隅からあがろうとしたとき、目の前に濡れて水着が食い込むヒップが見えた。裕樹の気持ちが高ぶる。
「少し休憩します?」
普段ならスクール生は使用できないが、誰もいないので2人はジャグジーに入った。
お互い学校のことや水泳のことを話していた。
「わたし・・・高校の時の彼氏と、進学してから別れちゃって・・・学校と水泳が忙しかったの・・・」
と、相手が中学生にもかかわらず、寂しさからつい、恋愛話をしてしまった。相手が中学生だからというのもあった。しかし裕樹はただの中学生ではなかった。
「そうですか・・・」
としばらく沈黙だったのだが・・・

愛音はくすぐったさを胸に感じた。温くやわらかい指先を、乳房に感じる。
エッ、どういうこと?えっ、やだ・・・何・・・きゃっ
裕樹の指が乳首を捉える。絶妙なタッチが、愛音の蕾を目覚めさせていく。
愛音は、元彼との間では経験のない快感が、いきなり走り、動揺しつつ、顔を真っ赤にしていた。
拒否はしていない。もう少し・・・
裕樹の指が、お腹からへそをくすぐりながらとおり、下腹部へ。わざと今から股間を責めにいくことをわからせるように指を這わせた。
ああっ!来る・・・

一瞬、愛音の太腿に力が入ったが、拒否することはなかった。陰毛とスリットをくすぐる指に、力を抜いていった。
力が抜けた太腿の間に、たやすく手をすべりこませ、なめらかに愛撫していく。彩美から受けたレッスンの成果が炸裂した。
ああ、この感覚・・・春からずっと、満たされなかった・・・いや、これまでに経験したことのない感触・・・いい、気持ちいい・・・
裕樹が愛音に身体をよせてきた。
ああ、やっぱり・・・この子、すごい・・・も、もう・・・
愛音は裕樹の肩に首を傾けてうつむいた。快感の渦に引き込まれていく。しかし、必死に喘ぎを押し殺していた。
「うう・・・ああ・・・いやあ・・・い、いい・・・はうん!」
裕樹の中指は愛液をすくいながら膣壁を撫で回していた。愛液が糸をひきながら、中指をクリトリスにタッチした。
「ああっ!・・・もう・・・き、来て・・・」
愛音はジャグジーのいすに両手をついて、四つん這いになった。陰部は泡に隠れていたが、裕樹は股間の生地をずらして、ゆっくりと挿入していった。
「ううっ!ああん・・・あっ、あっ・・・いやあ・・・いい・・あん、あん、ああーん!」
裕樹は腰をまわしながら、ペニス全体で膣壁を愛撫していく。水着の上から両手で乳房を愛撫しながら、ペニスをななめ下に向けて腰を前後に動かしていった。
愛音は喘ぎ声が漏れないように、口を手でおおった。
「う、うう、う・・・」
愛音は元彼と、ラブホテルで同じような状況でセックスしたことを思い出した。元彼と裕樹が重なる。愛し合った日々が思い出された。
元彼もテクニシャンだったが、裕樹もかわらない。
中学生で、なんて・・・ああ!もう、もう、いっちゃう!
愛音の身体が泡の中で波打つ。裕樹も同時に発射した。
愛音は、ジャグジーの縁にぐったりとつかまっていた。

ハッとして、水着を直しながら、走ってコーチ室に去って行った。
裕樹は、たっぷりと精液の溜まったコンドームの端を縛り、セームの箱に入れた。
手のひらを見ながら、競泳水着ごしに愛撫した乳房の感触に浸っていた。
競泳水着の感触っていいよな。
裕樹は更衣室へと戻っていった。


週に1回、同じような夜の練習をするシチュエーションになった。他のコーチは、裕樹と愛音の練習熱心な姿勢に関心していたが、2人の目的は違った。
ジャグジーの中で、様々なペッティングや体位でセックスした。
愛音は裕樹のテクニックで毎回エクスタシーに達し、愛欲を満たしていた。彩美とは違った愛音なりのポイントを探り、裕樹はさらにテクを磨いていく。
そして競泳水着のままのセックスを楽しんでいた。
この間、裕樹は水泳でも実力を上げ続け、愛音との練習の成果ではないかと、言われていたが、秘事の成果であった。


お盆休み後の練習で、2人はジャグジーに並んでいた。
裕樹は、いつものように、愛音に手を伸ばそうとしたが、その手を拒まれた。
「ダメ・・・ごめんね」
先週、愛音のもとに元彼がやってきて、疎遠になっていたことを詫びて、関係を続けたいと言ってきた。愛音は、裕樹とのふれあいで、彼をより愛おしく思い、再びつきあうことにした。
「あなとのことで、彼のことを思いだして、感情がわき出てきて・・・だから、ありがとう。気持ちを確認できた。勝手な言い分だけど・・・」
「よかったと思う。ボクのほうこそ、ごめんなさい。でもありがとう。楽しかった」
「じゃあ・・・そうだ、彩美先輩が結婚するの。ダンナさんの都合で地方に行くって。あっちでコーチするんだって。あなたによろしくって。あなたはすごくいい子。いい男。だから、いい彼女見つけてね」

愛音にとっても、裕樹にとっても悲しい別れではなかった。いずれ夏休みが終われば、関係が終わると思っていた。なにより、裕樹にとっては彩美の影を追っての関係だった。そして性欲を満たすだけ。
だが、同時に、裕樹の性欲は少しおちついた。
セックスはただただ性欲でもないと感じていた。



しかし、裕樹の夏はまだ終わらなかった。


↓ 続編追加: 2017.04.30 ↓


夏休みの練習期間を10日ほど残して、愛音はコーチを辞めた。
同じ大学の同級生、有妃(ゆき)が残りの期間、コーチを務めることになった。
またも彩美と愛音に負けず劣らずの美人。キリッとした目鼻立ちだった。
愛音と同じ1回生というものの、お姉さんタイプで、少しとっつきにくいタイプだった。
他の選手はともかく、すでに大人の女を手玉に取っていた裕樹にとっては関係がない。しかしながら、愛音との関係で、性欲はもたげてこなかった。


裕樹がベンチで休憩していると、有妃が隣に座って、耳元に囁いた。
「愛音があなたとの練習でタイムアップしたのよね。嬉しそうにしてたわ、というか楽しそうだった。何を楽しんだのかしらねえ・・・」
意味ありげに微笑んだ。
「・・・」
愛音コーチしゃべったのか・・・?そんな人じゃないと思ったけどなあ・・・
黙りこんだか。やっぱりそうね。かまかけてみたけど、白状したようなものね。中学生のくせに女子大生食うなんて。確かにイケメンで、水泳もたいしたものだけど、生意気よね。大人の女の恐ろしさを・・・いや良さを教えてやろうかな。
有妃は今後の裕樹のように、やりまん、と言うと言葉が悪いが、中学生の頃から、上から下まで男を手玉にとっていた。身体だけもあれば、つきあいもあった。二股三股もあった。そのルックスで男に困ることは全くなく、狙えば百発百中だった。もっともストーカーにも遭った。つきあっている彼はいたが、遊びも続けていた。
ところが、裕樹に手のひらで転がされてしまった。

い、いやあ、だ、だめ・・・なんでこんな・・・私が?い、いい、いいー!いっちゃう!

「ふう」
裕樹は余裕だった。愛音と同じ居残り練習のあと、ジャグジーで有妃を昇天させた。
「はあ、はあ、もう・・・なんて子」
有妃はジャグジーで、顔を覆い横たわっていた。返り討ちにあってしまった。
愛音ったら、毎週これを?そりゃ、彼氏と別れてずっと落ち込んでた愛音も元気になるわ。まいったなあ・・・
「・・・コーチ、僕、お先にいいですか?」
有妃は黙って頷いた。

数ばっか経験したって、質がねえ・・・もっといいセックス・・・いや、違うな・・・

よかったなあ・・・有妃コーチ。3人の中では一番こなれていたというか、やりやすかった。また、楽しめそう。


しかし、翌日、スクールに有妃の姿はなかった。1日だけでアルバイトを終えて、またも同じ大学の女子学生が来るらしい。


有妃は大学の水泳部の部室で、次にアルバイトへ行く亜利沙に引き継ぎをしていた。
「あなた1日でやめてきちゃったの?まさか、また食っちゃった?」
「食われた」
「恐ろしい男もいるものね。社会人?大学生?」
「中学1年生」
「はあ?そんなところに手だしたの?しかも食われた?」
「参ったわ。ヤキが回った。そっちは引退。彼とゆっくりしたい」
「やりまん有妃がねえ・・・」
「その言い方やめて。もう卒業。まあ、あんたもチャンスがあったら相手してもらいな。一度は経験するといいよ」
「あなたをそこまで持って行くなんて。でもあたしなんて相手にしてくれないよ。ましてや中学生じゃねえ」


亜利沙は、これまでの3人に比べると、少し地味な顔立ちではあったが、まずまずのルックスだった。有妃とタメ口だったが、同じリレーチームの2年生。同じ大学のユニフォーム、黒にエンジのラインのウオータージーン。

また来たなあ。有妃コーチみたいにギラギラしてなくていいな。有妃コーチなあ・・・休み中にもう一回はできると思ったけどなあ。

「裕樹君?これ、有妃から」
亜利沙が手紙を渡していった。
突然辞めてしまって、さよならが言えなかったので手紙を書いた。水泳を頑張って欲しい、と言ったありきたりのことが書いてあったが、最後の一文に裕樹は目を見張った。

亜利沙は裕樹の姿を観察していた。
確かにいい男。身体もいい。多分あっちも相当ね。相手するようなことはないな。


しかし、早速にも裕樹は行動に移してきた。
有妃からの手紙、最後の一文。
「亜利沙もあなたと練習したがってるの。よろしくね」

この時期、JOの全国大会だったが、選手コースに移ったところであり、また、中国地方の大会であったため、遠征費も準備できなかった。裕樹以外の選手は応援も含めて出払っていた。子どものスクールが終わると、ヘッドコーチや専任のコーチもいない。事務員だけが、事務室にいた。
アルバイトのコーチがスクールの後片付けをして、裕樹だけが練習をしていた。スローな練習をして、その力を隠していた。
プールの中でベンチを運んでいた亜利沙に、そっと近づき囁いた。
「コーチ、彩美先輩と同じ大学みたいですね。一緒に練習してもらって力つけることができたんです。この後いいですか?」
「・・・いいけど」
あら。あたしにまでねえ・・・。ちょっと見境ないというか、若いというか、元気ね。『この後いいですか?』って、何がいいのやら・・・
ようし、かかった。どんな感じなんだろ。いつものように、女子大生をいい思いにさせてやろう・・・

二人残ったプールで、裕樹は亜利沙にレッスンを受けていた。亜利沙は他のメンバーのなかでは一番実力があったので、裕樹にとっていい練習になっていた。
泳ぎもいい感じになったなあ。この後も楽しみ。
プールのタッチ板の前で、裕樹はコトに及んだ。亜利沙を後ろから抱きしめ、乳房と股間に両手をまわした。
「ちょ、ちょっと!何するの、ダメでしょ、こんなこと。いやっ、やだっ、やめて!やめなさい!」
亜利沙は裕樹の手首を持って、必死に引き離そうとするが、裕樹の指は乳首とスリットを優しく愛撫した。そして、両手で乳房を包み込みながら、乳首を愛撫し、唇を首筋に這わせた。
「い、いやあ・・・だめえ・・・あ、あんっ!」
亜利沙は身体をくねらせ、声を押し殺しながら喘いだ。吐息が止まらない。
ようし、うまくいきそうだ・・・あっ!っと!

裕樹が次の行動に移そうとして、手を離した瞬間、亜利沙はスルッと裕樹の元から抜けだし、潜水しながらプールの中を逃げた。泳ぎでは追いつくことができない。しかし、プールサイドを走って逃げる亜利沙との差は、すぐに縮まっていく。
亜利沙は大人用の女子更衣室に駆け込んだ。
しかしシャワールームで裕樹につかまり、両手首をつかまれ、腰を引いて逃げようとしたが、シャワーブースに押し込まれ、羽交い締めにされた。
「だ、だめよ!あなた、中学生でしょ。何考えてるの、こんなこと。ダメでしょ、離しなさい」
「コ、コーチ、僕、興奮しちゃってもう止まらない。セクシーできれいで・・・コーチが僕をこうさせてるんです」
裕樹が亜利沙を羽交い締めにしながら、身体全身を愛撫していく。股間の間にも指を滑り込ませ、蜜をすくいながら、蕾を愛撫していった。
「い、いやあ!だ、だめえ・・・」
亜利沙の身体から力が抜けていく・・・というより、亜利沙は身体の力を抜いていった。

困った中学生ねえ。まあ、指使いは絶妙だわ。これじゃあ有妃もやられちゃうか。

そう、タッチ板の前でコトが始まってから、シャワーブースで捕まるまで、すべて亜利沙の計算尽くだった。そしてここからも。
力の抜けた亜利沙を、シャワーブースの壁へ、磔にして、水着の上から乳房を口にほおばった。舌先で乳首を愛撫する。
「ああ!いやあ・・・やめて・・・いや・・・」
すげえ反応いいなあ。興奮してきた・・・
まずまず上手ね・・・さあ・・・あれ?
裕樹は、顔を股間へと下げていき、水着の上からスリットを上下に舐めた。そして、亜利沙をシャワーブースの床に座らせた。水着を下ろしてコンドームをつけた。
ちょっとこの子・・・だめじゃん!
裕樹は、亜利沙の太腿の間に入って、股間の布をずらした。ゆっくりと挿入し、腰を前後に揺らし、膣の中をペニスでかき回し、愛撫していく。
「あっ!いい!あん、あん、あん、いやん、ああーっ!」
す、すげえ乱れてる。喘ぎ声も・・・は、早くいきそう・・・ううっ・・・
この子なかなかやるじゃない。気持ちよくいかせてあげるわ。
亜利沙は裕樹のわき腹を両手でつかみ、腰を前後させた。同時に自分の腰も反りながら前後させる。
「ああ、もっと、もっと、いやあ、いくうー・・・」
裕樹のペニスにより大きな快感が走る。
も、もうだめだ、あっ、あっ・・・
「い、いく・・・ああーっ!」
裕樹はガクッと亜利沙の身体に覆い被さった。
「はあ、はあ・・・」
「ちょっと。重いよ。どうしたの」
「す、すいません。だって・・・よかった」
「そう。自分だけイクとはね。まあ上手いのは上手いけど、70点」
「はあ、はあ、えっ、コーチ、そんなしれっと・・・あれ?」
「いい気になりすぎ。これくらいじゃあね。あたしはどうだった?」
「参りました。80点」
「80点?そんなもの?」
「セックスは100点」
「何がマイナス20点よ」
「ルックス」
バチン!
亜利沙は裕樹を平手打ちした。
「殴るよ」
「も、もう殴ったじゃないですかあ!」
「あなたホントそんなのでいい気になってるの?女心がわからないからマイナス20点。不合格!」
「でも、なんでセックスが70点なんですか?」
「最初の指使いやムード、絡め取っていくところは100点。あれなら有妃も簡単に堕ちちゃうわ。挿入は70点。テクはいいけど、私が上手いからって、さっさといっちゃってどうするの。そしてオーラルが10点。あなた、ひょっとしてあそこを直接は舐めないの?舐めたことない?」
「あ、はい。ちょっと苦手かな。すっぱい匂いがしてくると」
「あなたねえ、女をつなぎとめたいなら、舐めることは必須。そんなこともできなくて、本当に天国にいかせられると思ってるの?匂うからって舐められないのは愛情がない。セックスは愛を交歓するの。たとえその場限りでも。女はそう思ってる」
裕樹は黙り込んでうつむいた。
「舌づかいも雑。それと肩紐おろして、直接乳房と乳首を攻めなよ。一番いいツボ逃して。余裕がないわ。それでも女は落とせるかもしれないけど、そんなもの?」
「そんな風に思ってません。女性は大事にしたい。でも、どうしたら・・・」
「中学生じゃそんなものよ。バランスがとれてないのよ。心の愛と身体の愛が。うーん、ここまできたら、両方教えるわ。この1週間みっちりと。いやならいいけど」
「いや、やります。お願いします」


翌日から、亜利沙の夜のレッスンが始まり、水泳もエッチも、濃厚なレッスンが続いた。
そして、最後の練習日がやってきた。
亜利沙は、エッチなレッスンに、チームウエアは使いたくなかったので、すでに薄くなって使っていないグレーのハイドロを着ていた。
「あなたが一番苦手としているところをやりますか」
「亜利沙コーチのあそこが生でじっくり見られて、いたづらできるなんてうれしいなあ」
「そういうこと言ってないで。レッスンしてあげてるのよ」
「気持ちよくなりたいんでしょ」
「このガキはあ!」
亜利沙の平手打ちが飛びそうになったが、
「ま、まじめにやります。よろしくお願いします」
亜利沙は床に座って、脚を開いた。
「ちゃんときれいにしてあるわ。まずは水着の上から練習しようか」
裕樹は水着の上から、舌先で陰部を愛撫する。
う、ああん・・・技術的にはすごいのよねえ。どれをとっても。いい・・・
裕樹の唾で、少しずつグレーが黒に変わっていったが、中からじわっと蜜がでてきて、黒いシミが楕円状に大きく広がっていく。
「さあ、いってみようか。ずらしてみて」
裕樹がゆっくりと、股間の部分をずらしていく。
亜利沙の陰部が、明るいところでさらされる。
裕樹はじっくりと観察していた、ヒダの先っちょや大陰唇のまわりは薄いグレーで、中は生肉のような少し暗い赤色。
こうなってるのかあ。少しグロテスクかなあ。
「ちょっと、ずーっとみてないでよ。あたしだってこういうのは恥ずかしいんだから」
「もっとじっくり見よーっと」
「あなたはもう!」
亜利沙は裕樹の頭を押さえつけ、裕樹の口を陰部に持っていった。
「さあ、一度自分なりにやってみなさい」
裕樹は舌先をチョロチョロと小さく動かしながら、亜利沙の大陰唇を円を描くように舐め、膣のまわり、内側へと滑り込ませていく。
「はあ、はあ・・・あん・・・ああ!はあ、はあ、ああーん!」
この子・・・上手い。あたしがこんなに感じちゃうなんて・・・いい!
これでいいのかな?亜利沙コーチしゃべらなくなっちゃった。結構感じてるのかな。
亜利沙に快感が走り、身体がヒクヒクと動く。
裕樹の舌が、亜利沙の膣の中で踊り、ささやかながら、亜利沙の喘ぎと吐息が大きくなっていく。
そしてスリットの中の蕾に舌先が触れる。柔らかに、微妙にくすぐるような、優しい舌づかい。
「ああ、はあ、はあ、いやん!や、いや!いい・・・」
な、何・・・と、とんでもない、中学生?も、もう・・・
ゆるやかな舌の動きが、亜利沙を快感の渦につつんでいき、身体を何度もくねらせながら
「い、いやあ!だめ、だめ、もう、ああーっ!」
亜利沙の身体が少し跳ねて、ぐったりする。
「はあ、はあ・・・あなた・・・何なの?天性?完璧よ」
「そうですか?そんなに意識してるわけじゃないけど。これでよかったのかな」
「舌使いは、あたしが教えたけど、それは・・・たいしたものね。いかされちゃった。じゃあ、あなたも。ふふ」
舌で唇を舐めながら、競泳パンツの上に指を這わしていき、ずらそうとした。
裕樹は両手でパンツをひっぱりあげる。
「だめ、だめ。恥ずかしい」
「ええー、気持ちよくしてあげるのよ。わたし、上手よ。わかるでしょ、ふふふ」
亜利沙は、ペニスを指でつまむようにしながらなで上げていく。
裕樹は腰を引いて抵抗した。
「ムリムリムリムリムリ」
「あら、そう。まあ、フェラは嫌がる女の子多いからいいか。クンニは上手く誘ってあげて。嫌な女の子はいないから。フェラが嫌な男は珍しいかな。じゃあこれで終わる?」
「これはなんとかしたいなあ」
「じゃあ、これで最後だけど・・・」
二人は最後の交わりをした。


二人はスクールを出てカフェによった。
「言っておきたいのは、あなたの『男』は武器ではあるけど、その刃は間違って自分に向くこともあるわよ。奢りや自惚れがね。女の子に恋できる?」
「亜利沙コーチを好きになりかけてる」
「そうなるわね。中学生じゃ。でもね、身体の関係をもったことで、好きになってどうするの?逆でしょ。好きになって、恋をして、愛を育む手段でしょ。恋をするまで、セックスは自重すること。これは守って」
「はあ・・・」
「あたしたちが、こういうことをしてしまったのが悪いんだけど、そうしないとあなたがこれから困るよ。あなた、あたしたちをうまく、言い方悪いけど嵌めて、いい気になってるでしょう。これで誰でも落とせるって」
「・・・」
「痛い目遭うよ。まずは中学生やらなきゃ。水泳の実力で女の子を落としてみなさい。もちろんまずは人間性。わかった?」
「はい。ありがとうございます。コーチって、その・・・経験って」
「ふふ、気になるわよね。あたしねえ・・・女の子が初めてだったの。女子高だったの。みんな生粋のレズじゃないんだけど、雰囲気でねえ。先輩から、なかば無理矢理。
上級生になったら、今度は下級生から人気になっちゃって。女性経験のほうが多いの。女の子の攻め方がわかっちゃった。だから受け方もね。
大学生になってから、男の子とつきあうようになった。遊びはないよ。カレはいるんだけど、こんなことになっちゃうとはね」
「そうだったんですか。彩美コーチと有妃コーチは経験が多いようだけど、ちょっとこなれすぎで、愛音コーチは初々しかったなあ。やっぱりそういうほうが・・・」
「ちょっと!有妃はともかく、彩美先輩と愛音にも手だしてたの?ホントあきれるわ。でも愛音はラブラブで、彩美先輩は結婚決まったな。不思議ね。あなたはヤリチンに加えて、ひょっとしてアゲチン?わたしにもいいことあるかな」
「そうなんですかねえ?」
「ともかく、その宝刀は封印して」


夏休みが終わり、学校、部活、スクールと、考える暇もなく生活が進んで行く。翌年へ向けて、大会出場の基準記録を突破するために必死だった。順調に力を蓄えていき、選手コースの上級クラスに入った。
上級コースに、男子選手から注目を浴びてる女子がいた。実力もさることながら、そのルックスがすばらしかった。顔も身体も均整のとれた美少女だった。
裕樹はあまり関心をもたなかった。同級生で、かわいいがやや童顔。女子大生の味を知る裕樹にとっては、ただのチームメイトだった。

葉月は中1で、すでにJO全国大会に出場するレベルだった。上級クラスの男子選手から色目をつかわれる。高校生から同級生まで声をかけられ、身体を求める輩までいる。学校でも部活でも同じ。
自分に言い寄る男に辟易していた。街を歩けば、たまにスカウトに遭う。いい加減にして欲しい、自分は学業と水泳に専念したい、と思っていたが、自分の女としての価値も認識していった。


冬休みになり、亜利沙がコーチのアルバイトにやってきた。
「久しぶりね。男に磨きがかかってるじゃない。しっかり練習してる体型ね」
「頑張りましたよ。水泳に専念しました。勉強もしてますよ」
「感心感心。恋は、好きな子は・・・って余裕はなさそうね」
「はい。言いつけも守ってますよ」
「同級生に可愛い子がいるじゃない。男子に言い寄られて困ってるって。あなたもそうなの?」
「葉月は学校の同級生で部活でも一緒です。学校でもあんな感じですよ。僕はちょっとタイプが。大人の女性が好きなんで」
「何か含みがあるなあ。あたしたちがやっぱりまずかったかな」
「それは関係ないですよ。好みの問題。みなさん元気ですか」
「裕樹コレクション?」
「ちょっと、そういう言い方は・・・」
「愛音は恋も学業も順調。有妃は、カレが世界に届きそうな勢い。尽くしてるみたい。あたしは日本選手権の基準にとどいた。カレとも順調よ。やっぱりアゲチン?」
「さっきから・・・声小さく。ばらさないで下さいよ」
「そんなこと言えるはずないじゃない。ばれたらあたしたちが大変よ」



しかし、例の秘め事を知っている選手がいた。
亜利沙たちの水泳部には、中高生の選手も練習に来ていた。部員がアルバイトに行くスクールから受け入れている。
葉月は夏の合同練習に参加していた。
女子だけでの練習で、更衣室や部室では、ガールズトークになる。

となりのロッカーを使っていた葉月を見て、有妃が話しかけてきた。
「あら、私あなたのスクールで1日だけバイトに行ったの。下のクラスの子と一緒に練習したわ」
「そうですか。学校の同級生が男子で1人いるんですよ」
「その子じゃないかな。背が高くてイケメンの。裕樹君。上手だったわ」
「そうでしょ。もうすぐ上に上がってくると思いますよ」
「あっ、水泳のこと」
「エッ・・・」
「あ、しまった」
「何のことですか?何が上手なんです?」
「いやあ、中1の女の子に話せることじゃあ・・・」
「中1の女の子に話せないようなことがあったんですね。コーチに伝えておいたほうがいいですか?」
「それはまずいわ。あのね・・・」
有妃は秘め事の内容をすこし盛りながら、葉月に話した。
葉月は真っ赤な顔で恥ずかしがりながら怒っていた。
「いたずらした上に、無理矢理なんて・・・」
「無理矢理ってほどじゃないのよ。少し強引だったの。私も身をまかせちゃったところあるから・・・悪いことしちゃった」
「悪いのはあいつじゃないですか!とんでもない・・・みんなに言っとかなきゃ」
「言いふらしちゃだめよ、私たちも困っちゃう」
「私たち、って、他にも?」
「い、いやあ・・・まあ」
「このことは口に出しません。けど、他のメンバーには、あいつに注意しておくようには言います」
と言って、出て行ってしまった。

ふふふ。うまく仕返しできたかな。それでも、するときゃするよね。男と女は。



葉月は、有妃の話に半信半疑でいた。
しかし、裕樹が亜利沙と談笑しているのを見かけて、疑念に傾いていった。
葉月は、更衣室で亜利沙のとなりに来た。
「裕樹とは前から知り合いみたいですね」
「夏にコーチのバイトに来てたから。一緒に練習させてもらったわ」
葉月はニヤッと笑って
「何の練習ですか・・・何をコーチしたんですか?」
当然カマを掛けたのだが、亜利沙は焦った。
何か知っている、っていうか、知ってるの?どうして?
黙っている亜利沙にたたみかける。
「夏の合同練習のとき、有妃さんから・・・聞いちゃった。他には話してませんよ。あいつとんでもないなあ」
「いや、それは・・・あたしたちも悪いのよ」
「私たちって何人ですか?」
しまった!この子詳しくは知らなかったんだ。有妃・・・何を・・・
「こんな話、バレたらやばいですよね。ヘッドコーチとかには言いませんけど、選手の身は守りたいんで、事実を知りたいんです」
「仕方ないわね・・・」
亜利沙は誤解を生まないため、事細かく説明した。
有妃の話が作り込まれていることも話した。
「そうか・・・あいつがとんでもないというか、どっちもどっちか」
「大学生としては情けない話なんだけど」
「どっちにしても、あいつはとんでもないなあ。いい弱み握ったかな」
「あたしたちにとっても弱みよ」
「こんな具体的な話は漏らしません。女の子達に気をつけるようにさせます」
「悪い子じゃないのよ。ただ、未熟な子にあんなことしたあたしたちが・・・」
「あいつが巧みに、いたずらしたんでしょ。いい子でもないです。中1で大学生4人って。ホントろくでもない男ばっかり!」
亜利沙はため息をつくしかなかった。



葉月と美沙はスクールを出て、駅に向かって歩いていた。
「あいつのヤリチンぶりと、アゲチンぶりも聞いた。あんたもそうみたいね。選手権、いけそうなんでしょ」
「うん。志望校にもこれたからね。女子校なのが助かるわ。水泳に専念できてる」
「それもなあ。私もまあ、気持ちはわかるけど。裕樹の性癖・・・そんなに気になったの?」
「それはまだ我慢できなくもなかった。あの子のことがね」
「あの女かあ・・・」


↓ 続編追加: 2017.05.07 ↓


裕樹は友華と別れたあと、カフェで少し気分を落ち着かせていた。
はあ、言えた。明日から少し気持ちを落ち着けて生活できるな。でも、これからどうしよう。先が見えないや。
携帯が鳴った。
「あれ?ミツルさん、久しぶりですね」
「すまんなあ、急に電話して。最近どうしてる?実は大晦日にある格闘技のチケットが手に入ってなあ。東京に行くんやけど、一緒に行ける奴がおらへんねん。キミ興味ないか?」
「有名なやつですねえ。あいにく大晦日は都合がつかないな。よかったら友達に聞いてみますよ」
「そやなあ、誰かおったらな。あかんかったら、別にかまへんから。よろしく」


「僚太、・・・ランド、とれたぞ」
「とれたの、すごい!ありがとう」
「おまえが礼言うこともないだろ。でも、クリスマスだからな。12万だけどいいか?」
「クリスマスなんてよくとれたね」
「キャンセルが相次いでるんだよ。リーマンの影響だ。逆に喜ばれたよ。高いからなあ」
「ところでさあ、金貸してもらえるかな?」
「そりゃ、俺、金貸すのが仕事だからな。いくらだ?」
「12万」
こいつ・・・アホなのか、ボケなのか・・・ホントに俺の子か?


部活としての出場がほぼ終わり、調整やフォーム修正といった練習に変わっていった。練習時間も短くなり、夜のプールの時間が取りやすくなったものの、利用するのは佳奈と僚太だけ。

12月になって、友華のもとに俊平からのメールが来ていた。冬休みに一時帰国する。旅だってから連絡がなかった。・・・ランドに行きたいから、クリスマスイブを空けておいて欲しいとあった。
ここ暫くの出来事に圧倒され、俊平のことが頭から離れてしまっていた。どうしよう・・・


部活からの帰りに、葉月がニヤつきながら裕樹に近づいてきた。
「よう」
「なんだよ・・・何ニヤついてんだ」
「帰ってくるらしいよ。俊先輩。メールが来たみたい」
「別に・・・俺関係ない」
「ふーん。で、友華先輩とは、やったの?」
「・・・!や、やってねえよ。そんなん・・・じゃない」
「じゃあ、どんなん?」
「・・・真剣」
「だったら、もう決めていかないと。上物だけど、同級生連中からは幸い人気がない。上級生は俊先輩がいるってことで手をださない。今逃さない方がいいよ。まあ、私は友華先輩が幸せになってほしいだけ。だったらあんたと付き合わない方がいいかもね」
「やっぱ、俺なんか・・・」
「冗談でしょ。何落ち込んでんのよ。ヤリチンでなかったらレベル高いって。にしても作戦ねらなきゃね」
葉月は裕樹をカフェへ連れて行った。

「これでどうだ」
「これって、よくとれたな」
「あたしの父が何の仕事か知っているだろう」
「そうか、・・・ランドの親会社の・・・にしてもこの日にとれるのか」
「それどころか、キャンセルが相次いで、キャンセル待ちのキャンセルも相次いで、弱ってるって」
「で・・・いくら・・・はあ、それじゃあ無理だ」
「そこでだな、ほれっ、分割払い期限無し、ええい!無利子にしてやろう」
「これ・・・12万!おまえ金持ってんなあ・・・はづきさんすきですつきあってください」
「殺すぞ。これをクリスマスにぶち当てたら、はっきりすんじゃない?」
「勇気いるな」
「来てくれるか、くれないか。来てくれなきゃクリスマスにダブルベッドで1人お泊まり。後世までの語り草。あんたが女の方から逃げられるってね・・・あー、初めてではないか」
「な、何!知っているのか・・・。何で美沙・・・。しかも、おまえまさか、このことはそれを言いふらすために・・・」
「いやいや、友華先輩の幸せのためだよ。大物狙うなら、それくらいのリスクは覚悟しなきゃ」
「なんで、そこまで友華先輩に肩入れするんだ?」
「そこまでの恩があるんだよ」
「恩ねえ・・・そうだ、恩返しにはならないけど、少しはお返しになるかな。大阪の友達から年末に、このチケットがあるって。相手男でペアだけどいいか?」
「お、いいねえ。あんたの友達なら男でもいいよ。そりゃ是非、頼んどいて」


裕樹からクリスマスの誘いがあった。・・・ランドに泊まりで、しかもオフィシャルホテル。どうやって取ったんだろう?金銭的な余裕はないはず。
ここまでして・・・私?
私に答えを出すよう突きつけられた。
「夕方6時にロビーで待ってます」とだけ言って帰った。
冬休みに俊平が帰ってくることは、葉月ちゃんも知っている。だから・・・

勝負に出ちゃったな・・・俊先輩に挑んでやる。これ以上モヤモヤできない。


冬休みも練習は続くが、クリスマスとなると、部員の出欠がはっきりする。
佳奈と僚太は周知として、友華と1年生女子が2人。男子は裕樹が不在だった。
「裕樹がいないのか・・・とうとう・・・」
「パートタイムじゃないの。夜だけ」
「女の敵ね」
「相手がいいならそれでいいじゃない」
「今練習してる私たちに比べればね」
「俺たちには月先輩がいるからいい」
「『月』は見上げるしかできないもんね」
男子全員が無言になった。
「友華先輩は俊先輩が帰ってくるのよね」
「1万キロを越える愛。ロマンティックねえ」
「越えられるといいねえ」
葉月の一言に、部員は少し動揺した。


玲華が、友華の髪をセットしていた。
苦しい胸の内を相談したい気持ちもあって、玲華のヘアサロンにやってきた。
「そう・・・じゃあ、私にまかせてもらっていい?」
友華は、自分の変化していく姿を、落ち着いて見ていた。
「これ・・・なんかすごい」
「多分、経験ないよね。でも、あなたの気持ちの変化じゃない?」
「はい・・・」


僚太は佳奈が誘ってくれて初めてデートに来た・・・ランドにクリスマスで再び来られたことを、感慨深く思っていた。ドリンクを2人分持って歩いていたとき、俊平らしい人影を見たが、
「さっき、俊かな?って思ったんだけど。1人?見間違えかな?」
「今日は友華と会ってるよ。ここに来るとは聞いてないわ。1人てことはないでしょ」

友華は、髪型をベリーショート、モダンショートに前髪を流しておでこを見せ、ブラウンカラーにしていた。
生まれて初めてのスタイル。これまではショートヘアといってもボブまでだった。耳をまともに見せたことはなかった。

俊平は、友華の心の中の変化も感じざるを得なかった。
2人は、夏から今までのことをお互いに報告した。たわいのないことだけを。アトラクションを楽しむことなく、食事やお茶をして、6時にゲートを出た。
「じゃあ、私、行くところがあるから」
「ああ、じゃあ・・・」とだけ言って、俊平は帰っていった。
友華は、2枚目のチケットを取り出して、ランドに入っていった。


自動ドアが開くたびに、裕樹は目をやるが、その都度ため息をついていた。
もう6時半になるなあ・・・
またドアが開いた、違った。うつむいて首を振る。
入ってきた女性がこちらに向かってくる。上目遣いで見たが・・・
「ごめんなさい。遅くなっちゃった」
「えっ、えーーーーー!」
「似合わないかな」

友華と裕樹は、ジュニアスイートの応接で向かい合っていた。
「じゃあ、俊先輩とは・・・」
「終わったと思う。私の中では終わってる。でも、あなたに話さなきゃならないことが・・・」
友華は事件のことを話した。
「私って汚されて・・・それに酷い女でしょ。だから・・・終わりにしてもらっても」
「いや、その話、僕の方が、胸痛いんですけど。終わりにして、って先輩は、僕嫌いですか?」
「嫌いじゃない。・・・好きよ」
「よっしゃ。やっと言わせたぞ。僕も好きだからそれでよし。じゃあご飯いきましょう」
立ち上がった裕樹の背中に、友華は抱きついた。

2人はレストランのテーブルに座った。友華が景色を見えるように、裕樹が窓に背を向けて座った。レストラン全体が見渡せる。見たことのあるカップルが入って来た。
友華の後ろ側の席に、佳奈と僚太がやってきて
「・・・!」
「・・・!」
「・・・!」

二組のカップルはささやくようにして会話した。
友華の方は、まだ、のぼせ上がって言葉数が少なく、裕樹は冷や汗ばかり。佳奈と僚太は、裕樹を意識していた。
「やっぱ彼女いるじゃん。友華と葉月に報告しなきゃ」
「ここに来てるくらいだから、本命だよね。まあ不思議じゃないよ」
「どんな子か見えないなあ。あんなベリーショートって似合う子少ないよ。かなり美人じゃないかな」
「あんまり見ちゃだめだよ。裕樹君だからねえ、レベル高そう」

友華の食べ方がゆっくりで、食事の進みが遅く、先に佳奈達が席を立った。
「・・・」
意味深な微笑みを見せながらテーブルを後にした。
よりによってこのホテルのこのレストランかよ!友華先輩のことはバレてないな。新学期はウイッグしてもらおう。


営みを終え2人は最高の幸せを感じることが・・・
何よりもホッとした。すべてが洗い流された。こんなに好きでいてくれる。
ただ、ちょっと違和感というか・・・体調のせい?私?裕樹君?今日は危険日なんだけどなあ。あんまり感じなかったなあ。プールの時みたいじゃなかった。緊張してたからかな。
あーよかった。最高だあ・・・けど、まずいなあ。最後まではいけない。やっぱだめじゃん。友華先輩どう思ったかなあ?俺もカミングアウトしなきゃだめなのかなあ。
2人は、ほぼ幸せを感じていた。


翌朝、レストランに向かって廊下を歩いていると、正面から佳奈と僚太が歩いてきた。
最悪だー!けどしょうがないな。
佳奈と僚太は、裕樹を見つけ、パートナーを見ないように目をそらしていた。
「ここは見ないようにしないとね」
「それはさすがにね」
「あら、佳奈と僚太じゃない。あなたたちもここに泊まってたの」
「えっ、えーー!!」


「俊とは別れたかあ。僕は友華ちゃんと裕樹君のことには気づかなかったよ」
「私は薄々と・・・裕樹君の想いと頑張りじゃない。葉月ちゃんが『ヤリチン』とか言ってたけど誠実だよ」
「でも、このこと、部活じゃ言えないよね。部員が動揺するよ」
「確かに・・・これで俊が夏に帰って来た後もね」


翌週に練習納めとなり、午前中で終了となった。

「よう、うまくいったみたいだな」
「ああ、ありがとう。恩に着るよ」
「礼には及ばん。友華先輩笑顔だもん。女子部員は髪型見て腰抜かしたけど」
「俺も会ったときは、腰抜かしたよ。誰かわからなかった」
「で、さあ・・・。性癖のことはカミングアウトした?」
「せ、性癖!ま、まさか・・・」
「美沙から聞いたよ」
「なんであいつそんなこと。お前に知られるなんて・・・」
「早く言っとかないとまずいんじゃね?言えば良かったのに」
「そうは言ってもなあ。今日、先輩の家行くからそのときだなあ」
「おっ、こちらは今日がエッチ納めか?」
「その言い方・・・」


友華の部屋で2人はこたつに座っていた。
「先週はありがとう。すごく楽しかった。高かったんじゃない?大丈夫?」
「お金のほうはなんとか」
その言葉だけで、2人は沈黙してしまった。

そ、その気よね。前は緊張してたからなあ。今日は・・・
友華は、不安半分、期待半分といったところだった。

ど、どうしよう・・・言わないと、これからが・・・でも、前みたいにそれでダメだったら・・・
裕樹は不安100%だった。
「そういえば、先輩毎日違う水着着てますよね。何枚持ってるんだ?と思ったんですけど」
「そんなとこ見てたの。まあ、貰ったもの・・・昔の先輩から」
「そうですか・・・見せてもらってもいいですか?」
「エッ、水着を?まあ、いいけど」
タンスから、水着の入ったケースを取り出した。
「いろいろあるなあ。これ、昨日の・・・」
「ちょっと!触らないでよ」
「い、いや・・・広げて見たいなあと思ったから・・・」
「もう」
ウオータージーンのネイビーを取り出して、肩紐を両手でもって広げた。
裕樹は、ジーッと、それこそ穴が開くほどに見ていた。視線が股間部分に来たとき、友華は水着をサッと引っ込め、胸に抱いて隠した。
「ちょっと!水着の方ばっかり見つめて・・・」
「い、いやあ・・・先輩の水着姿思い出してて」
「昨日プールで見たじゃない。だいたい、いつもプールじゃ水着姿でしょ」
「この水着着てるとこ見たいなあって」
「また練習の時に着るわよ」
「い、今見たいなあ・・・」
「はあ?ここで?何でよ。何考えてるの。私の水着姿・・・ふーん」
はあ・・・バレたかな。もう終わりかな・・・
「そうか。やっぱりコーチとか言いながら、私の身体見るのが目的だったんだ。エッチな目で見てたのね」
「そ、そんな。それは心外です。ちゃんとアドバイスしたじゃないですか。ちゃんとフォームもよくなって、タイム上がって。自己新も連発で・・・」
「そ、そうね・・・ごめんね。酷いこと言っちゃって。それはホント感謝してる。先週のことも。いいよ、着たらいいのね。ちょっと待ってて」
友華は部屋を出て、バスルームに行った。

しまったなあ。余計なこと言っちゃった。水着姿くらいいいや。いつもと同じだもん。ん?いつもと同じじゃん。よくわかんないな。

まさか、こんな形でうまくいくとはなあ。でも・・・この後だよなあ。

ジャージの下に水着を着て、部屋に戻ってきた。
後ろ姿をみると、肩紐の形と、ヒップの食い込みがジャージの上からでも見て取れた。
裕樹のモノはすでにムクムクと反応し始めていた。

友華はベッドに座って、裕樹の方を見た。裕樹はそわそわしながら、胸元をじっと見ていた。
友華は両手で胸元を押さえていた。
「な、何よ」
「い、いや、見たいなあ」
「いや!やっぱ恥ずかしい。おしまい」
「裸ってわけじゃないんだから、いいじゃないですか」
「余計恥ずかしいのよ。何で?どうして?」
「あ、あのお、実は、『競泳水着が好き!』なんです。それで・・・」

「うーん、それって、要するに、変態?」
「そ、そんなあ・・・もう、だめだあ」
「うそうそ。あれ、ええっと・・・フェチていうやつか。で、競泳水着でないと興奮しないってこと?結局中身じゃなくて競泳水着。私じゃなかったのか」
「違いますよ!それだったら、手当たり次第に部員に手を出してるじゃないですか。そんな風に思うんだ」
「ごめんごめん。じゃあ先週はひょっとして・・・」
「実は・・・いかなかったんです。次はもう無理だと思います。情けないけど」
「そう思い詰めないでも・・・まあ、私は今日、勝負下着用意したんだけどなあ・・・そうか、ニーハイとかガーターとか、Tバックとか、そういう趣味が・・・やっぱ競泳水着は違うような。スポーツウエアだよ。目的が違うじゃない。プールで練習してて、そんなので大丈夫なの」
「競泳水着だったら、なんでもかんでも欲情するわけじゃないですよ」
「まあ、しょうがないなあ・・・で、見たいの?」
友華はジッパーに手をかけて、おろしていった。
「ホントにうれしそうねえ・・・」
ジッパーをおろし、前がはだけそうになったが、襟口をおさえていた。
「もう、やっぱり恥ずかしいよお・・・」
と言った瞬間、裕樹は友華に覆い被さり、友華は横を向いて身体をまるめた。
「もう、乱暴じゃない」
裕樹がジャージの裾から、手を潜り込ませる。生地の感触を楽しむように腰を撫で回す。ステッチや切り返しの部分をさすり。腹筋の筋にそって指を這わした。
「やん!くすぐったい。もお、やん、きゃっ、もう、いやらしい、ちょっとその手、もお!」
友華が裕樹の手を払うが、撫で回すことをやめない。そして、ジャージのパンツに手をかけた。
「こら!ちょ、ちょっと。何するの、やめ・・・」
友華が裕樹の手を持って、必死に抵抗して、ジャージを下げられまいとするが、一気に膝まで下げられてしまった。
下腹部のハイレグが晒された。
「いやあ!」
友華が両手で前を隠す。その手を、裕樹が除けようと手首を掴み、離すが、友華はうつ伏せになって抵抗した。
今度はヒップが晒される。裕樹は友華のボリューミーなヒップが一番好みで、これ幸いと、ヒップを撫で回しだした。
友華が手で隠して抵抗するが、かまわず水着の縁や、はみ出た肉をなでる。太腿を上下にさすり、脇腹にも手を入れた。
「きゃあ!いや、いや、やめて!いやあ!も、もう・・・変態!いやらしい、いや、いや、もう・・・」
もう抵抗しきれない。前を向き直って、開き直った。

「・・・別れる。もう別れる。あんた最低!」
裕樹は、ベッドを下りて小さな声で
「すいませんでした。自分てやっぱりおかしいですね。もう恋愛はしませ・・・」
「ウッソ。もう!ちょっと乱暴。急ぎすぎ。がっついちゃ嫌よ、誰だってこれじゃね。もうちょっと落ち着かない?っていうか、すごく余裕がない。ヤリチン裕樹らしくないよ」
「ああ、もう心臓が・・・涙が出そうだった。すいません、乱暴にしちゃって。これじゃレイプと一緒だ」
「もうわかったから。いいよ。競泳水着見せてあげるから、ね」
「じゃ、じゃあ・・・」
と、ベッドに戻ってきて、友華のジャージに手をかけようとしたが、
「ちょっ、ちょっ、タンマ、タンマ。それはそうだけど、シャワー浴びたいよ。あんたもね」
「僕はかまわないけど・・・」
「私は困るのよ。シャワー行ってくる」

ジャージを着直して、部屋を出ようとすると、裕樹もついてこようとした。
「ちょっと、なんでついてくるのよ。一緒に入らないわよ」
「水着にシャワーかけたいなあ。濡れたところ見たい」
「もう、だからいつも見てるじゃない」
「水着なんだから、一緒にお風呂。いいじゃん」
「いやらしいことするつもりでしょ。ダメ」
「絶対しませんから。絶対!」
「もう、しょうがないなあ」
とか言いながら絶対するよね。まあいっか。今日はどうなんだろう?
裕樹は、かばんからコンドームを取り出し、ジャージの下の水着にひそませた。

2人は脱衣場で、ジャージを脱いだ。普通の光景である。
風呂場に入って、友華がバスタブに湯をはり、裕樹がシャワーを浴びていた。
そして友華がシャワーを浴びるのだが、
「シャワー、かけたい?」
「かけてあげますよ」
「あげます?じゃあいい」
「もう、じらすなあ」
シャワーヘッドを友華から取り上げ、ヒップにかけていく。水が弾けながら流れ落ちる。
「弾いてばっかりで濡れないな」
「最近のはそうね。そのうちしみてくるけど」
ヒップの膨らみから下へ動かしていき、シャワーヘッドを下から差し込むようにして股の間に・・・
「いやん!いやらしい!」
思わず友華が太腿を閉じて、手を後ろに回し、シャワーを防ぐ。
すると、シャワーを前にまわし、下腹部から下へとかけていくと、手で前を隠すようにして防ぐ。
「だから!」
これが繰り返されていき
「少しは湿ってきたかな。テカってきた。これがたまんないんだあ」
「何が『たまんないんだあ』よ!ほんとたまらないわ、って、きゃっ」
シャワーが乳房にかかり、裕樹は乳首に水流を集中させる。
友華はシャワーをよけようと手をかざすが、裕樹は乳房にシャワーヘッドを押しつけた。
「いやん、くすぐったいよ。だめえ。もうだめですう」
両腕で乳房を隠した。すると今度は股間を狙い。
「もう!しつこい!」
片腕で両胸をおさえ、片手で股間を隠す、良くあるポーズになった。
「ふふふ、そこまでですね」
「な、なによ・・・いやあっ!やん、ダメ、ダメ、くすぐったい!きゃっ」
片手にシャワーヘッドを持って、片手で、友華のわき腹をクニュっとつかんだ。そしてそれを手で払おうとすると、乳首にシャワー、股間、腋とくすぐりシャワー地獄となった。
友華は座り込んで小さくなってしまった。

「ちょっと変態プレイが過ぎるわ。もうおしまい」
「楽しいなあ。こんなことができるなんて。彼女できてよかった」
「そのための彼女かい。もう気がすんだ?」
「はい、じゃあ身体洗いましょうか」
「ちょ、ちょっと、水着よ。洗うって」
「よく泡泡なのあるじゃないですか。しっかり洗ってあげますよ」
「あげるって、いらない。じゃあ・・・きゃっ」
裕樹は友華の身体に後ろから腕をまわして、抱きついて座らせた。腕が触手のように絡み取り、動けなくした。
「ちょ、ちょっと・・・離して・・・」
裕樹はボディーソープの泡をたてて両手にもち、友華の両胸を覆った。やさしく愛撫が始まる。
「ああん・・・いやっ・・・あ、あん、はあ・・・」
裕樹の手を押さえていた友華の両腕から力が抜けていった。穏やかな吐息と喘ぎ声が続いた。
そして片手が股間に伸びていく。友華がその手を押さえようとするが、抵抗する気などなく、
「あんっ!はあ、はあ・・・いや・・・はあ・・・いい・・・」
指がゆっくりと、スリットに入っていく。小さな蕾を刺激し、さらにもう片方の手が膣を刺激し、友華は激しく喘いだ。
裕樹は友華の身体を自分の上にのせて抱きしめ、泡をまとってぬるぬるしながら、ディープキスをした。
そして、床に友華を寝かせて、足を広げようとしたとき、
「・・・明るいの恥ずかしい・・・電気消して」

裕樹は浴室のライトを消した。脱衣場からもれてくる光りだけの、薄暗い中で、コンドームをつけ、友華の水着の股間部分をずらした。
「や、やんっ!・・・うっ、ああっ・・あん、あん、あっ、あっ、いや、はあ、はあ・・・」
小気味よく腰が振られる。裕樹は膝を割ってすわり、友華の腰を太腿の上にのせた。裕樹のペニスが友華のGスポットを捉える。友華が腰を振り出した。
「ああ、ああ、いい!いい!あん、あん・・・」
友華が自ら裕樹の上で腰を踊らす。裕樹はしっかり両手で友華の腰を掴んで支える。友華は至福の快感に溺れていた。
そして、もう一度、床に友華を寝かせて、太腿を開き両腕で抱えながら、ペニスを挿入し直す。
「あ、ううっ・・・ああ!ああーん、いい、いいっ・・・あーーっ!」
「はあ、はあ、いい!いく!うっ・・・はあ、はあ」
肉感と温かさを感じながら、裕樹は大量に発射した。しばらく2人は繋がっていた。
裕樹がおもむろにペニスを抜くと、コンドームがはち切れんばかりに白い液がたまっていた。

友華は、バスタブのなかで後ろから裕樹に抱かれていた。
「ねえ、別れる、って言ったとき、どう思った?仕方がないって思ったの?」
「先輩別れるつもりなかったでしょ。そう思った」
「でも、私と競泳水着、どっちをとるか、って言ったら?別れるの?前の女の子とはそうだったんでしょ」
「別れたんじゃなくて、フラれたんです。嗜好がわかったとたん。競泳水着を取ったんじゃない」
「じゃあどうする?」
「先輩をとります。ただ、今の状態だと、競泳水着なしでは厳しい」
「じゃあさ、一緒になんとかしない?肌のぬくもりのなかで・・・したいし」
「そうですね。『競泳水着が好き!』にならないのは難しいけど、なしでセックスできるようになることは、なんとかしたい」
「そう、・・・とか言って、肩紐をずらしていくんじゃない!」
と言って友華はバスタブから出た。
「・・・また・・・おしり見てたでしょ。もうあがるよ」
「お、お先に・・・僕ちょっと・・・」
友華はあきれて脱衣場に入った。裕樹は必死で股間を静めていた。

友華はベッドで裕樹の胸に抱かれていた。裸で抱き合ってゴロゴロしながらディープキスをしたり、愛撫をしたりとペッティングをして、裕樹は2回戦をなんとかやりきった。
「できたね」
「なんとか。さっきの勢いを借りて。でないとまだ無理かな」
「いいじゃない。ゆっくりで」
それでも2人は幸せを感じていた。


「葉月、いいか」
「大丈夫だよ」
「なあ、新刊あるか」
「そこに積んであるよ」
「おお!これ出たんだ・・・しかし、この下にある薄い本はなんとかならないか。おふくろ卒倒するぞ。俺でもちょっと引くわ」
「誰かと違って、部屋は自分で掃除するから、心配ないよ」
「で、また明日から行くのか?」
「もちろん。仕入れと手伝い。でも大晦日は行かないよ。違う予定があるから」
「何に行くんだ?」
「格闘技」
「好きだねえ。生で見に行くんだ」


年末、人でごった返す・・・ビッグサイト。
葉月はスタッフ証を首からぶら下げていた。
樹里の個人サークルと代表を務める会社RASwisualが出展していて、そのスタッフとして参加していた。さらにダンナの会社は大スポンサーだった。
葉月をセクシーコスチュームのコンパニオンとして使いたいくらいだったが、さすがに高校生にはさせられない。スタッフであっても見栄えはした。
RASwisualはIV、ジュニアアイドル作品の制作出版を行い、ダンナのグループ会社にはAVの制作子会社がある。動画配信、通販サイトの運営大手でもある。
同人サークルは、樹里の趣味的な要素もあったが、コンテンツの実験場でもあった。マニアックなものも含めて需要調査をしていた。同人誌になれている葉月でさえ、思わず目をそむけるものがあった。
前の会社で手かげたコンテンツも商品化していた。リフレ時代の葉月のグラビアも再編集されて販売されていた。当人が売り子をしていたのだが、気づかれることはなかった。グラビアのほうがかなりスペックダウンされていた。
樹里から、競泳水着姿で売り子を、と言われたが、全力で拒否した。懲りない人だ。ジャージ姿の下に競泳水着を着て、少し胸元を見せた。メーカーのマークが見えていた。これでも集客力は抜群だった。

若い男性が、メモをもってキョロキョロしている。葉月のいたブースを見て、やってきた。
男性は葉月にメモを見せ、
「これはここでいいんですか?」
「こちらですよ。このメモのとおりでいいんですか」
冊子を束ねて、料金を受け取った。中に葉月のものがあった。
「変わってるなあ。競泳水着のグラビアか。何がええんやろ?あっ、ありがとう」
「ありがとうございました」と言って手渡した。

変わってる、っていいながら20冊も買っていったじゃない。自分のじゃないのか。『TIGERGATE』のかばん持ってたなあ。本人はそっちか。

グラビアの写真の娘より、売り子のほうがかわいいやん。ジャージと競泳水着か。そんなに需要あるんか?あいかわらずここはおもろいな。
ミツルにとっては珍しくない姿だ。自分の仕事は済ましていたものの、頼まれモノを探して、会場を彷徨い続けていた。


翌日の夕方、・・・スーパーアリーナの前で、ミツルは今日のチケットを渡すために裕樹の友人を待っていた。目印に、アリーナのキャップをかぶっていた。
そこに小柄でかわいらしい女の子が声をかけてきた。
「こんにちは、ミツルさん・・・ですか?今日はありがとうございます・・・って、あれ?昨日・・・」
「え?女の子・・・やったんですか。それ聞いてなかった。昨日・・・そう、びっくりやな」

隣り合わせの席で、インターハイ、国体でのことや水泳のこと、コミケや同人の話題で盛り上がった。
「TIGERGATE」をカウントダウンまで楽しみ、ミツルが元旦の夜に深夜バスで帰るということだったので、一日東京を案内してまわった。

「インターハイ、沖縄やな。本選までおいでや」
「そうですね。頑張んなきゃ。こっちへは来ないんですか?」
「夏のコミケは無理やから、春に一度来たいな。引退したら、進路考えなあかんから、来年まで来られへん」
「アキバとフクロなら、案内できますよ。連絡ください」
連絡先を交換して別れた。


正月が終わり、冬休みが明けると、いよいよ新年の水泳部が始動する。






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