「競泳水着夜話・3」 著者: こちら亀有公園の反対側様 投稿日: [2005.04.17]
  
〜はじめに〜 
  
「こちら亀有公園の反対側」という者です。 
こちらへの初投稿作品とその続編シリーズ(「ワインレッド」)は、都合により削除して頂きました。 
代わって新作をここに投稿させて頂きます。 
ウケたのか、つまらなかったか判断が着きませんが、競泳水着にちなんだエロティック小話「競泳水着夜話」の第三話を投稿します。 
(第二話投稿時に「パート3はなし」と書きましたが、訂正します。ご容赦の程を・・・) 
  
  
〜本編〜 
  
ここは「響酔亭」という名の居酒屋。 
名前の由来は、”酔客の賑わうの響き”らしいのだが、インターネットのあるコミュニティサイトでは、「競泳水着フェチ」が気に入りの店と噂されていた。 
真偽の程はわからない。 
だが周辺にはフィットネスジムがすぐ隣にあり、裏通りに回ればマニア受けする写真集を取り扱う書店や、パソコンやゲーム機のソフト販売店、スポーツユニフォーム専門のコスプレ衣装販売店が存在していた。 
「競泳水着フェチ」に限らず、スポーツコスチュームフェチが立ち寄ってもおかしくない立地条件だ。 
  
それはさておき、そんな居酒屋「響酔亭」ではある男女のペアがカウンター席で飲食をしていた。 
男の名はノリオ、女の方はサキ。 
大学からの顔見知りで、共に26歳。 
恋愛感情のある関係では全くなく、異性ながら気の合う友達としてつながっていた。 
少なくとも昨日までは。 
実際サキには彼氏がいて、つい先程、駅前で待ち合わせしてノリオを待っていた時には、携帯電話で彼氏と会話を弾ませていた。 
一方のノリオは失恋して日が浅かった。 
相手は世話好きの友人の妹を経由して紹介された現役女子大生。 
だがちょっとしたスレ違いと口論で、あっけなく別れてしまったのだ。 
  
居酒屋「響酔亭」の席に着座するなりノリオの愚痴混じりの話が続き、一通り聞いたところでサキが言った。 
「しょせん、今の女子大生なんて、ノリとは合わないのよ。気にすんなって!」 
「ああ。それは判ってるつもりだけどな………、つい………」 
「じゃあ、今夜はあたしがたっぷり慰めてやるか………」 
「ありがと」 
「変な意味で捉えるなよ」 
「わかってるって!」 
  
ノリオ相手のサキの言葉はまさに男言葉である。 
これが彼氏相手だと、それなりに女らしい言い方をするのだろう。 
  
「ところで、そのコって、新しい彼はできたの?」 
「いいや。たぶんいないと思う」 
「だったら、まだ見込みあるじゃん」 
「でも彼女、これからは部活に打ち込みたいって」 
「何をやってるの?」 
「水泳。気に食わないことがあって休部してたらしいんだけど、復部するつもりみたい」 
「種目は?」 
「飛び込み。下手クソだって笑ってたけど、宙を舞う感じに惹かれたとか」 
「へー。結構高い位置だよね。飛び込み台って」 
「確かに」 
「飛び込みなんてとんでもないけど、あたしも健康のためにスイミング始めたんだ………。もっとも、力入れているのは水中ビクスだけどね」 
  
その瞬間だった。 
付き合っていた女子大生とサキの二人の競泳水着姿が脳裏に浮かんだ。 
実際、彼女達がどんな水着を愛用しているかわからない。 
あくまでも想像の中で、二人の女それぞれに似合う水着イメージを勝手に連想したのだが、バストラインやヒップライン、そして大腿部と恥骨のラインと言った女性特有の曲線美が強調された水着イメージに、ノリオは下半身の芯のうずきを覚えてしまった。
「おーい、どうかした!?」 
サキは、ノリオの遠くを見るような視線を感じ取り、問い掛けた。 
「あっ、いや」 
「わかった! あたしもスイミングやってるって聞いて、彼女のこと思い出したんだろ!?」 
「そんなんじゃねぇよ………」 
「じゃあ、今の目線は何?」 
「ちょっとした考え事。仕事のことさ」 
「うそつけ!」 
  
ノリオは苦笑するしかなかった。 
それでも目前のサキを見ると、その競泳水着姿をどうしても想像してしまう。 
しかも、女らしい優美なフォームでプールのコースを泳ぐ姿、或いは、水着のVラインの食い込みを気にもせず水中ビクスで脚を上げる動作を脳裏に描いた。 
ノリオはますます下半身の疼きが強くなりそうな状況となった。 
(今まで、只の友達としか意識しなかったのに、さっきの瞬間から何だかコイツのこと………。女として、しかもエッチなイメージの対象として意識してしまう。何だろう? 競泳水着のイメージの魔力なのかな?) 
  
しばらくすると、サキは男っぽくグラス一杯に満ちたビールを一気に飲み干した。 
そしてノリオに催促するように、グラスを向けると言い放った。 
「ビール注いでよ。飲む時はさぁ、もっと明るく飲もうよ。彼女のこと思い出して、イジイジしてじゃねぇよ」  
ノリオはその様子に、”また始まるな”と呆れた心境に陥った。 
サキは酒に強い方ではないが、結構飲む女だった。 
しかも、そのピッチが早い時は、大抵カラミ酒になる。 
言われた通りノリオはビールを注ぐと、サキはそれも一気飲みしてしまった。 
「だいたいよ、ノリってさ、女のコをリードすんのがイマイチなんだって!」 
サキの口調は強くなり、声のトーンも上がった。 
彼女にとっては、ノリオは未練がましい男に映っているようだ。 
ノリオが軽く受け流すと、サキは強く言ってのけた。 
「あんたはねぇ、女の考えることに鈍感なの!」 
  
ノリオはやれやれという表情で、トイレへ行くことにした。 
トイレへ向かって歩き出しながらも、振り返ってサキを見ると、通り掛った店員を呼び止め、何やら注文しようとしていた。 
(大丈夫かな、あいつ………? あれでも結構いい女なんだよな。彼氏はどんな奴なんだろうか………? いや、今になってサキを意識してどうするんだ!) 
そんな思いとは裏腹に、用を足している最中も競泳水着姿のサキのイメージが脳裏に浮んで止まない。 
しかも今度は卑猥なイメージ。 
ズボンのファスナーから露出させた男性シンボルを、競泳水着姿のサキがひざまずいて、奉仕するシチュエーションなのだ。 
”チュー、チュッ! チュッ! チュー、チュッ!………” 
などと強く音を漏らし、力強い口の吸引力を発揮するサキ。 
しかも、じっとノリオの反応を量るように、サキは視線をノリオの表情へ向ける。 
ノリオのシンボルが肥大化すると、サキは得意げな笑みを浮べ、さらに勢い良くフェラに没頭する。 
  
(ああ………、サキ!) 
サキが奉仕するイメージに、ついノリオは喘いでしまいそうだったが、フッと我に返った。 
(ヤバ………。俺は何て想像をしてるんだ。サキの水着姿のフェラなんて) 
  
手を洗ってトイレを離れると、サキのいるテーブルへ戻る途中で、突如として勢い良く盛り上がったグループが目に付いた。 
男三人に女一人という構成で、彼らの話し声が否応なく聞き取れる。 
  
「やっぱさぁ! 競泳パンツで決めるにはボディをもっと見栄え良くしねぇと!」 
「よーし、明日から夏まで筋トレだ! ユリエ、お前も今度こそ競泳水着を用意しろよ!」 
「ええ!? じゃあ、あんた達も本気でピチピチの競泳パンツを!?」 
「当然ッスよ!」 
  
(何だ、こいつらも競泳水着が話題かよ。好きなのかね? 競泳水着が) 
ノリオが別のテーブルに目を向けると、三十歳前後の会社員らしい男二人が談笑している光景が目に付いた。 
こちらも結構大き目の声で話しに盛り上がっていた。 
やや横柄な態度で西日本方面の言葉遣いの男と、そんな彼に上手に話を合わせているかのような男。 
きっと会社の上司と部下か、先輩・後輩の関係なのだろう。 
ふと横柄な男が発した言葉がノリオの耳に入った。 
「お前、あの女の競水が食い込んだケツを顔に押し当てられて歓んどるんか!? 競水フェチのマゾ男やで!」 
「こ、声が大きいッスよ」 
  
(”競水”って、競泳水着の略か? ”競水が食い込んだケツ”に、”競水フェチ”だと? ここはそんな奴らの溜まり場なのか? ここの店の名前も”競水亭”、いや”響酔亭”で字が違う。でも言葉の響きで競泳水着好きな人間たちが引き寄せられるのだろうか?) 
ノリオはそんな思いで、既に間近にいるサキを見た。 
そこで思わず目を凝らした。 
サキは焼酎のロックを口にしているのだが、一瞬だけ、サキが競泳水着姿でいるように見えたのだ。 
(いけねぇ! 変な錯覚をしてしまうなんて。でも………、でも………。俺はサキの競泳水着姿が見たくて仕方がない。水着姿で酒飲んでるサキって堪らなくセクシーだよな) 
  
サキの見事な脚線美がハイレグの競泳水着で強調され、そんな両脚を大胆に組み、グラスを手にする姿。 
ノリオの想像の中に描かれたサキは、手招きしてノリオを求める。 
もしここが座敷なら、男まさりのサキが競泳水着姿であぐらをかいて、グラスの焼酎を口にするシーンもいい構図だと感じた。 
  
そんな想像を胸に秘め、ノリオがテーブルに戻ると、サキは言った。 
「あそこの連中、ちょっとうるさくない?」 
サキの言う対象は、先程から競泳水着の話で盛り上がっているグループだった。 
「いやぁ、俺達だって、タカシやヤスシ、カヨコにリナが揃えば一緒だよ」 
「まあな」 
「そう言えばさ、ヤスシとカヨコはまだ続いているのかな? そうなら、そろそろ結婚かな?」 
「ちょっと前に電話で話したけど、結婚資金を貯蓄中だって」 
「そうか……。で、サキはどうなの? 彼氏とは順調そうじゃん」 
「う、うん……」 
するとサキは急に涙ぐんだ。 
「ど、どうしたんだ?」 
動揺するノリオ。 
「今の彼、凄くいいやつ。資産家の息子で有名大卒だし、スポーツ万能で優しいし……」 
「言うことなしじゃん」 
  
ノリオはやや不機嫌な顔をした。 
ごく普通の庶民家庭で生まれ育ち、出た大学は中の上程度のランクだった。 
スポーツだって平均的な運動神経だと自覚していたから、サキの彼の話には劣等感を抱いてしまった。 
サキは涙を浮かべたままノリオを見詰めているので、ノリオは取りあえず不機嫌な心境を抑えることにした。 
  
するとサキは訴えかけた。 
「あたしね、彼で本当にいいのかなって迷いがあるんだぁ……。ね、あたしとノリオってさ、いつまでもいい友達のまま?」 
「な、何が言いたいんだ?」 
「バカ……。バカだよ、てめぇーは! ここまで言ってわからないか!?」 
「お、お前……、ちょっとは女らしい言い方しろよ」 
「うるせぇー! あたしはなぁ……!」 
「声が大きいって」 
「どこにでもいるようで、気弱で……、しかも、ふられたぐらいでグズグズしているような男だけど……」 
「サキ……」 
「改めてあんたを見て自覚したんだ。ノリのことが一番好きなんだって!」 
「………」 
  
競泳水着の話で盛り上がっているグループが、いつの間にかこのやり取りに耳を傾けていて、”やったねぇー!”などと騒いでいるのが聞こえた。 
それに気をせず、ノリオはサキを見据えて答えた。 
「俺も今日はサキのこと、いつもと違って意識しちゃったんだよ。何だかサキの気持ちが伝わっていたのかな?」 
「じゃあ、あたし達……」 
ノリオがうなずくと、二人は両手をテーブルの上に差し出し、握り締め合った。 
この店を出た後はホテル街へ行きそうな雰囲気だった。 
サキは言った。 
「健康のために、一緒に水泳やらない?」 
その言葉にノリオは想像力を働かせた。 
競泳水着姿の二人が、プールで隣り合うコースを競いながら泳ぐ光景だ。 
泳いだ後は、水に濡れてぴったりと体にフィットした競泳水着に恥ずかしさを感じつつ、体を寄せ合い抱擁する。 
  
まさにノリオとサキはハッピーな展開へと向かうようだ。 
  
しかし……。 
「人生いろいろ」 
道義的責任を追及されて某総理大臣が歌詞から引用した言葉だが、まさに人それぞれに異なる事態が待ち受けている。 
  
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 
  
ノリオとサキが互いの気持ちを確かめ合うに至った時点から、さかのぼること一時間程。 
ノリオが付き合っていた女子大生・ミナは、大学内の飛び込み台がある第二プールで、一人残って飛び込みの練習をしていた。 
元々上手でない上に休部していたので、少しでも上達したいという意向での練習だった。 
前方回転、或いは後方回転と飛び込みをトライしてみるが、しっくりとしない。 
着水した瞬間の波がどうしても荒立ってしまう。 
(あと三回トライしたら引き揚げよう……) 
ミナがそんな思いに至った時だった。 
背後に人の気配がした。 
  
「よっ! 頑張ってるじゃないか!?」 
声の主は競泳のコーチだった。 
上背があり、筋肉が発達したボディを誇示するかのような小さめのTシャツに、巨根の股間が強調されるような競泳パンツを身に着けていた。 
「は、はい。もう少ししたらやめにしようかと……」 
少し声を上ずらせながらミナが返答した。 
「そうか……。第一プールの連中は皆引き揚げたぞ」 
第一プールは第二プールの階下にあり、競泳の練習が行われていた。 
皆が引き揚げたと聞いてミナは内心動揺した。 
プールの敷地内には自分とコーチの二人きりという状況であり、このコーチはセクハラ行為の噂が絶えなかったからだ。 
問題が実際にあっても、表面化しないのは強い脅しがあるからだとも言われていた。 
  
「じゃあ、あたしも失礼します!」 
ミナはそう言って、コーチに背を向けて更衣室へ向かおうとした。 
「おい待て!」 
「は?」 
「ちょっと話がある」 
「何でしょうか?」 
  
コーチは、ミナが振り返ると同時に駈け寄り、抱き付いた。 
「や、やめて下さい」 
ミナの言葉は無力だった。 
「お前が休部してる間、俺は寂しくてたまらなかった……」 
そう言いながらコーチはミナの背後に回り、体を密着させた。 
彼の両手はすぐさま、ミナの水着の内側に入り込んでいた。 
左手はミナの左乳首を、右手は股間へと刺激を始めた。 
「あ、あああ………」 
ミナは脱力感をあらわに喘ぎ出した。 
荒々しく振舞いそうな外観とは裏腹に、コーチの手先は緻密だった。 
ミナの左乳首は絶妙な力加減で摘まれて愛撫され、みるみる乳首は突起した。 
股間も絶妙な刺激とじらしに遭い、粘着性のある愛液がミナの意識にお構いなくじわじわと分泌された。 
  
「あぅ………。お、お願いです………、やめて下さ………] 
「お前、自分が判らないか?」 
「……?」 
「お前が俺を嫌っているのは承知だ。だがお前は、嫌いな男にHされると一層感じる女なんだよ」 
「そ、そんなことは………」 
「お前のクリトリス、どうしようもうない位に疼いているだろ? ほら……、ほら……」 
コーチの右手指先がミナのクリトリスを容赦なく襲った。 
「あああぁぁ……ああ〜ん……。か……感じちゃう!」 
  
ミナは抵抗する気力もなくし、ただ涙を流しながら喘ぐばかりとなった。 
コーチはミナに命じた。 
「飛び込み台に上ろうや……。抱き合って飛び込もうぜ。但し、一番上じゃ二人分の重力が掛かって危なそうだ。二段目にしよう!」 
ミナは背後からコーチの無言の威圧感を感じ、泣きながら命令に従うしかなかった。 
  
ミナが先導する形で飛び込み台への踊り場に到達すると、コーチは力強く命じた。 
「俺の方へ向け」 
「は、はい……」 
「水着を……、股の部分を真横にずらして、アソコを丸出しにしろ!」 
「はい……」 
言う通りにするが、ミナは涙が止まらない。 
そんなミナをコーチはサディスティックな視線で見詰め、自ら競泳パンツを脱ぎ捨てた。 
「俺のモノを口で愛撫しろ!」 
言いなりのミナはひざまずき、コーチの股間に顔を埋めて口で奉仕した。 
”チュッ、チュッ、チュー……”という音が場内に響き渡るようだった。 
  
コーチの股間の主が十分に肥大化すると次の命令が出た。 
「さあ、俺によじ登れ! 俺の両肩をつかんで、両足は俺の腰に巻き付けるんだ!」 
「は、はい」 
ミナが言われた通りに従うと、そのタイミングでコーチはミナのヒップを両手で支え、股間の主をミナの秘部に突き刺した。 
「ああ〜〜! いや〜〜ん」 
いわゆる、”駅弁スタイル”の体位だ。 
コーチはその体勢でゆったりと歩を進め、飛び込み台に立った。 
そして、「ウォー!」と絶叫するや、勢い良く水面に向かって飛び降りた。 
「アー、ハッハッハッハ〜〜!」 
狂ったようなコーチの笑い声が響いた。 
  
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 
  
純愛ドラマのような出来事の一方で、変わったシチューションでのセックスの強要。 
まさに人それぞれに出来事は展開する。 
これをお読みのあなたにはどんな出来事が待ち受けているでしょうか? 
  
   
 (競泳水着夜話3・終わり) 
  
 
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